個人的ゲームマシン資料室 NEC PC Engine戻る

PC Engine PC Engine用パッド

本体概要
メーカー日本電気ホームエレクトロニクス(NECホームエレクトロニクス)
型番PI-TG001
発売日1987年10月30日
価格24,800円
付属品・パッド
・RFケーブル
・ACアダプター
AV出力・RF端子
対応ソフト・HuCARD
ネットワークサービスなし

解説
 初代PC Engine。ソフト会社であるハドソンがシステムを開発し、NECホームエレクトロニクスが商品化した。ほぼCDケースサイズのコンパクトな本体である。
 「テレビゲーム=任天堂のファミコン」というイメージが定着しつつあったときに対抗機種として現れた。ファミコンと同系列の8bit CPUを採用しているがカスタム化・高速化されて高性能になっている。また、グラフィックチップは16bitになっていて、ファミコンとは比べ物にならないほどの綺麗なグラフィックや大きなキャラクター表示を実現した。アーケードゲームがかなり忠実に移植されて人気が出た。
 サウンドは波形メモリ音源を採用している。FM音源ほどリアルな楽器音ではないが、PSGよりは多彩な音色を出すことが出来る。初期のソフトではかなり音を作り込んでいて音色が良かった。しかし、後期のソフト(特にCD-ROMソフト)ではあまり音を作り込んでいないのか「PC Engineの内蔵音源はPSG」と言われるほどだったが・・・
 背面には拡張バス端子があり、各種周辺機器が接続可能になっている。
 コントローラーポートは1つだけ装備。複数人プレイをするためには、USBハブのようなマルチタップで分配する。また、記憶装置なども接続できたことから、コントローラー専用ではなく汎用のインターフェイスだと思われる。USBが登場するよりもずっと前に、それに近い発想のインターフェイスが実現されていた先進性のあるハードウェアだった。

特徴&注目点
●コンパクトなソフトウェア「HuCARD」
HuCARDとSuica
 ソフトウェアはHuCARDと呼ばれるROMカード。(右は比較用のSuicaイオカード)大きさはSuica等の一般的なカードと同じ。ファミコンなどのROMカートリッジより小さくて収納性がよい。HuCARDの厚みはSuicaの2倍ぐらい。
 HuCARDのケースはCDケースサイズになっていて、後に発売されるCD-ROMソフトと統一性が取られていた。
HuCARD容量比較
 HuCARDの黒い部分がROMチップのパッケージ自体と思われる。その為、容量の大きなソフトになってくると黒い部分も大きくなっていった。

●HE-system
HE-systemロゴ
 PC Engine関連ハードとソフトに必ず付いているHE-systemのロゴ。HEはHome Entertainmentの意味。
 HE-systemとPC Engineは限りなくイコールだが例外もある。例えば、シャープのX1twinというパソコンにはHE-systemが内蔵されていたが、PC Engineとは名乗っていない。HE-systemはハドソンが開発したシステムの名称で、PC EngineはNECホームエレクトロニクスが商品化したゲーム機の名称だ。
 ちなみにPC EngneやHE-systemの登録商標はハドソンとNECホームエレクトロニクスが権利をもっていた。しかし、ハドソンはコナミデジタルエンタテイメントに吸収され、現在は同社が商標権を持つ。また、NECホームエレクトロニクスが会社清算した際には親会社の日本電気(NEC)に引き継がれた。NECが持つPC Engine関連の権利は、NECのインターネットプロバイダ事業(BIGLOBE)が管理していたようで、BIGLOBEを分社化したときにNECビッグローブへ権利が移っている。さらに、BIGLOBEがNECグループを離れ、KDDIの子会社(ビッグローブ)になった現在も権利を持っているようである。

●「PC Engine」と「PC-Engine」
 「PC Engine」はこのページで紹介しているNECホームエレクトロニクスのゲームマシンである。そして、「PC-Engine」はNECのパソコンPC-88VAに搭載されたMS-DOS互換OSである。全く別物だが、どちらも1987年の登場。しかも同じNECで、何故こんな紛らわしいネーミングをしたのか・・・

●「PC Engine」と「TurboGrafx-16」
 「TurboGrafx-16」は北米版の「PC Engine」である。北米での発売の方が日本より約2年遅いのだが、気になる点がいくつかある。
1.「PC Engine」の型番は「PI-TG001」であるが、「TG」は「TruboGrafx」の略としか思えない。
2.「PC Engine」の連射パッド「ターボパッド」やジョイスティック「ターボスティック」のように、周辺機器の名称に「ターボ」を使用している。
3.「PC Engine」のマイナーチェンジモデル「PC Engine CORE GRAFX」や上位機種「PC Engine SUPER GRAFX」のように、「GRAFX」を使用している。
 もしかしたら、日本版も「PC Engine」ではなく、「TurboGrafx-16」にする予定があったのかもしれない。その名残がいくつか残った?

購入情報
購入日1989年
購入場所パソコンランド21 前橋店
購入価格24,800円
同時購入周辺機器なし
コメント
 初めて買ったゲームマシン。学校の友人がPC Engineを持っていたので購入した。
 パソコンのぎこちないスクロールやキャラクター移動と比べてスムーズな動き、256色グラフィックに感動した。
 CD-ROMも含めれば多くのソフトを購入し、非常に愛着のあるゲームマシンとなった。

本体同時購入ソフト
ファンタジーゾーン
タイトルファンタジーゾーン
ジャンルシューティング
メーカーNECアベニュー
発売日1988年10月14日
価格4,800円
コメント
 PC Engine本体を買いに行ったとき、店に売っていたソフトで良さそうな物を何となくチョイス。
 パステル調のグラフィックが美しい。
 難易度は高めで後の方のステージはかなりつらかった。

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