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流行の通信対戦ゲーム
 この頃はアーケードゲームで通信対戦というのが出始めた頃だった。複数の筐体を接続し、対戦できるというもの。複数のプレイヤが同じコース上を走って競争できるレーシングゲームは凄い画期的な感じがした。隣にいる人と架空のレーシングコースで競争できるのだから。
 パソコンでもシリアルポートで2台を接続し、対戦できるシミュレーションゲームなどが出始めていたし、ゲームボーイも対戦ケーブル接続で対戦できるようになってきた。

 従来の対戦ゲームは同じマシン上で画面を共有するものだった。これだと、2人分の表示をしなければならないので見づらかったり、相手に見えては困る情報を表示することが出来ない。
 以上のことをふまえて、専門学校の卒業研究で通信対戦ゲームを作ることにした。PC-9801RA2を2台シリアルケーブルで接続。相手側と同期を取る必要があったが、BASICで通信ポートを受信しようとすると相手からデータが送信されていない場合、自動的に待ってくれるので同期が取りやすかった。ただし、2台のパソコンが同じものでない場合、遅い方に合ってしまう。また、かなりウェイトがかかるので32bitパソコンのRAを使用しても速すぎてゲームが出来ないということはなかった。
 通信対戦ゲームとしてはなかなか好評だったが、メイン(マスタ)とサブ(スレーブ)の2つのプログラムが必要であることや、サブを先に立ち上げてからメインを起動しないとうまく通信されないとか、送信側でちょっとウェイトをかけておかないと相手が受信待ちになる前に送信してしまいデッドロックしてしまうとか欠点がたくさんあったな。

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