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常磐線を走る車両
現役車両引退車両

アルフ
常磐線を走っていた主な車両を紹介します。
運用路線の紹介は常磐線に関係した範囲のみです。

最終更新:2019/07/25

常磐緩行線
203系電車
電源直流1500V
制御方式サイリスタチョッパ制御 電力回生ブレーキ付き
車体アルミ
編成10両(6M4T)
運用路線JR東日本 常磐緩行線(綾瀬〜取手)
東京メトロ 千代田線
配置JR東日本 松戸車両センター(東マト)
203系電車
撮影:1999年1月23日 金町駅
 中央線快速などで使われている201系電車を元に地下鉄乗り入れ用にした車両。車体がアルミ製になったことや正面に非常扉が付いていることなどが違っている。103系1000番台電車の置き換えで投入された。
 0番台と100番台があり、100番台では205系電車以降に採用されたボルスタレスエアサス台車になっている。量産先行車の1編成は電気部品等が異なり他の車両とは区別されている。
 E233系2000番台電車で置き換えられて2011年9月26日に引退した。ほとんどは廃車されたが、一部はインドネシアやフィリピンへ譲渡された。
203系電車量産先行車
撮影:2008年10月4日 金町駅
 量産先行車(トップナンバー)編成。
203系電車量産先行車ナンバー
撮影:2008年10月4日 金町駅
 第2編成以降の量産車では車両ナンバーが車体に直接黒い文字で書かれているが、量産先行車ではラインカラーと同じエメラルドグリーンの文字で書かれたナンバープレートを貼り付けている。

207系900番台電車
電源直流1500V
制御方式VVVFインバーター制御 電力回生ブレーキ付き
車体ステンレス
編成10両(6M4T)
運用路線JR東日本 常磐緩行線(綾瀬〜取手)
東京メトロ 千代田線
配置JR東日本 松戸車両センター(東マト)
207系900番台電車
撮影:2008年10月4日 金町駅
 国鉄初のVVVFインバーター制御車。試作車として1編成だけが登場した。車体は正面に非常扉が付いていること以外は同時期に登場した205系電車とほぼ同じである。
 なお、JR西日本の207系電車とは全く異なる車両である。
 E233系2000番台電車で置き換えられて2009年12月に引退、2010年1月に廃車された。

加速音:1991年4月27日 柏駅

209系1000番台電車
電源直流1500V
制御方式VVVFインバーター制御 電力回生ブレーキ付き
車体ステンレス
編成10両(6M4T)
運用路線JR東日本 常磐緩行線(綾瀬〜取手)
東京メトロ 千代田線
配置JR東日本 松戸車両センター(東マト)
209系1000番台電車
撮影:2008年10月4日 金町駅
 1999年12月にデビューした車両。増発用に2編成作られた。
 京浜東北線などで走っている209系電車を地下鉄乗り入れ用にしたもので、車体は正面に非常扉が付いていること以外は209系0番台電車とほぼ同じである。(窓配置は500番台と同様。)209系電車は通常10両編成では4M6Tという動力車比率の低い構成だが、1000番台では地下鉄線内での加速減速性能や勾配起動性能を満たすために6M4Tの強力編成になっている。
 ちなみに、国鉄〜JR車両で初めて正面扉が中央でなく助手席側へ取り付けられた。
 2018年10月13日に常磐線から引退し、中央線快速へ転用された。(E233系電車のグリーン車組み込み及びトイレ設置工事にともなう車両不足のため。)

6000系電車
電源直流1500V
制御方式電機子チョッパ制御 電力回生ブレーキ付き
サイリスタチョッパ制御 電力回生ブレーキ付き
VVVFインバーター制御 電力回生ブレーキ付き
車体アルミ
編成10両(6M4T)、10両(5M5T)
運用路線JR東日本 常磐緩行線(綾瀬〜取手)
東京メトロ 千代田線
小田急電鉄 小田原線、多摩線
配置東京メトロ 綾瀬検車区
6000系電車第25編成
撮影:2007年1月4日 松戸駅
 東京メトロ千代田線に使われていた電車。常磐緩行線や小田急線に乗り入れていた。
 営団5000系電車置き換え用に作られた営団初の電機子チョッパ制御車。(営団5000系電車は営団地下鉄東西線に配置換え。)製造年度によりバリエーションがあり、初期型は小さな2段窓だったが、後期型では大きな1枚窓になった。さらに最終編成にはドア上にLED表示器が付き、停車駅案内などが表示される。
 後のリニューアルにより、サイリスタチョッパ制御やVVVFインバーター制御への更新、2段窓の1枚窓化、LED表示器の取り付けなどが行われている。また、リニューアルの時期によっても改造内容が異なり、VVVFインバーター制御への更新でも6M4T編成のまま変わらないものと、動力車比率を下げた5M5T編成に変わったものがある。
 写真の第25編成は最初から1枚窓で、電機子チョッパ制御のまま更新されていない車両だ。
 16000系電車へ置き換えられ、2018年11月11日に引退した。
6000系電車第2編成
撮影:2008年10月4日 金町駅
 第2編成は2段窓だったものを1枚窓に改造している。最初から1枚窓のタイプより小さい窓である。また、乗務員室ドアの高さが高い。VVVFインバーター制御に更新されている。
6000系電車第30編成
撮影:2008年10月4日 金町駅
 第30編成の車体は第25編成とほぼ同様だが、VVVFインバーター制御(5M5T)に更新されている。また、ドアが交換され、窓が大きくなっている。

06系電車
電源直流1500V
制御方式VVVFインバーター制御 電力回生ブレーキ付き
車体アルミ
編成10両(4M6T)
運用路線JR東日本 常磐緩行線(綾瀬〜取手)
東京メトロ 千代田線
小田急電鉄 小田原線、多摩線
配置東京メトロ 綾瀬検車区
06系電車
撮影:2010年12月30日 亀有駅
 東京メトロ千代田線に使われていた電車。常磐緩行線や小田急線に乗り入れてくる。
 増発用に1編成だけ作られた車両。6000系電車からのフルモデルチェンジを行った。同時に登場した東京メトロ有楽町線用の07系電車とほぼ同仕様。
 量産されることなく、2015年9月に廃車された。異端車であったため、古い6000系電車よりも早い引退となった。

常磐線快速・上野東京ライン
103系電車
電源直流1500V
制御方式抵抗制御
車体
編成基本10両(6M4T)+付属5両(4M1T)
運用路線JR東日本 常磐線(上野〜取手)
JR東日本 成田線(我孫子〜成田)
配置JR東日本 松戸車両センター(東マト)
103系電車高運転台車
撮影:2002年2月9日 取手駅
 2006年3月のダイヤ改正で常磐線快速から引退した電車。
 元々103系電車は101系電車の改良車として山手線用に開発された。その後、大量に増備され国鉄最大両数の形式となった。山手線などの短駅区間用のため、高加減速性能重視になっている。そのため、連続高速運転を行う常磐線快速には向かない車両であるが、主力車両となっていた。2002年から投入が始まったE231系電車に置き換えられ引退した。
 写真の車両は高運転台形だ。
103系電車低運転台車
撮影:2002年3月23日 我孫子駅
 初期型の低運転台車両。
103系1000番台電車
撮影:2002年2月9日 上野駅
 1000番台車は正面にドアが付いた低運転台である。1000番台車は元々常磐緩行線用に作られた車両だが、地下鉄線内での抵抗制御によるトンネル温度上昇を解消するためにすべて203系電車に置き換えられて快速に転用された。さらに、写真のように必要なくなった前面ドアを溶接して埋めてしまった車両もある。
 同じ抵抗制御でも超多段制御になっていて滑らかな加速が出来る。そのため、通常の103系電車より多くの抵抗器を持っている。しかし、従来車との混結の為、互換モードになっているので本来の性能は発揮していない。
 1000番台車は2004年3月に常磐線から引退した。
103系1000番台電車の抵抗器
撮影:2002年3月23日 我孫子駅
 モハ103形1000番台の床下に並ぶ抵抗器。トンネル内での騒音低下のため抵抗の冷却方式がファンによる強制冷却ではなく、自然通風冷却になっている。ずらりと並ぶ抵抗器群はなかなか迫力がある。

通過音:2003年3月21日 綾瀬駅

常磐線(上野口)・上野東京ライン
403系・415系電車
電源直流1500V、交流20000V 50/60Hz(403系は50Hzのみ)
制御方式抵抗制御
車体
編成基本7両(4M3T)+付属4両(2M2T)
運用路線JR東日本 常磐線(上野〜四ツ倉)
配置JR東日本 勝田車両センター(水カツ)
415系電車
撮影:2002年4月29日 秋葉原駅
 2007年3月18日のダイヤ改正でE531系電車に置き換えられて常磐線から引退した電車。
 50Hz専用の403系電車と60Hz専用の423系電車を統合する形で誕生したのが50/60Hz両用の415系電車である。常磐線には数両ではあるが最後まで403系電車が残っていた。
 403系電車と415系電車の0番台はセミクロスシートでボックス席が狭い。500番台はオールロングシート。なお、3扉近郊形電車でオールロングシートを採用したのは415系が最初である。700番台はセミクロスシートだが、改善されボックス席が多少広くなった。
 写真は秋葉原駅の電留線に停車している415系電車。この場所は現在、上野東京ラインの本線となっている。
415系電車のパンタグラフ付近
撮影:上野駅
 403系・415系電車は東海道線などで使用されていた113系電車と見た目はほとんど同じだが、パンタグラフ付近にケーブルやガイシがたくさん並んでいるのが違う。ここには、直流1500Vと交流20000Vの切り替えスイッチや両電源用のヒューズ、避雷器などがある。

485系電車
電源直流1500V、交流20000V 50/60Hz
制御方式抵抗制御
車体
編成7両(4M3T)
運用路線JR東日本 常磐線(上野〜いわき)
配置JR東日本 勝田電車区(水カツ)
485系300番台電車
撮影:柏駅
 1998年12月のダイヤ改正でE653系に置き換えられて常磐線から引退した電車。特急「ひたち」、特急「ホームタウンひたち」、特急「さわやかひたち」に使われていた。7両編成、一部7+7の14両編成もあった。
 国鉄の代表的な交直両用特急形電車。かつては日本全国どこにでもある車両だった。色は「ひたち」オリジナルになり、車内はリフレッシュ改造されていたが、陳腐化が激しくなり引退した。
 写真は300番台非貫通先頭車。
485系電車
撮影:柏駅
 初期型のボンネット車も残っていた。

E653系電車
電源直流1500V、交流20000V 50/60Hz
制御方式VVVFインバーター制御 電力回生ブレーキ付き
車体アルミ
編成基本7両(4M3T)+付属4両(2M2T)
運用路線JR東日本 常磐線(上野〜いわき)
配置JR東日本 勝田車両センター(水カツ)
E653系電車青緑色
撮影:1999年5月2日 上野駅
 1997年10月1日に特急「フレッシュひたち」でデビューした。7両基本編成のみ、7+4の11両編成、基本編成2本連結の14両編成があった。
 485系「ひたち」を置き換えるために作られた車両で、普通車のみのモノクラス編成になっている。また、停車駅が「スーパーひたち」より多いのは「ひたち」の頃と同じだが、最高速度は130km/hになり、高速化が図られている。
 E653系の最大の特徴は車体色。上半分がシルバーなのは各編成共通だが、下半分は編成により異なる。基本編成には赤色、青色、黄色、青緑色の4種類がある。付属編成はオレンジ色になっている。基本編成+付属編成、基本編成+基本編成で運転されることもあるので色組み合わせのバリエーションは豊富だ。
 写真は青緑色の基本編成。
 E657系電車へ置き換えられて2013年3月15日に「ひたち」系統から引退した。なお、「ひたち」系統引退後は仙台口の新特急へ転用が予定されていたが、東日本大震災による常磐線の被災により転用先が変更された。羽越本線の特急「いなほ」(1000番台へ改造)と信越本線・えちごトキめき鉄道の特急「しらゆき」(1100番台へ改造)へ転用されている。
E653系電車青色
撮影:2000年5月1日 上野駅
 青色の基本編成。
E653系電車赤色
撮影:2001年5月26日 上野駅
 赤色の基本編成。
E653系電車黄色
撮影:2004年5月1日 上野駅
 黄色の基本編成。
E653系電車オレンジ色
撮影:2004年5月1日 勝田駅
 オレンジ色の付属編成。

加速音:1999年5月2日 柏〜我孫子

常磐線(土浦以北専用)
415系1500番台電車
電源直流1500V、交流20000V 50/60Hz
制御方式抵抗制御
車体ステンレス
編成4両(2M2T)
運用路線JR東日本 常磐線(友部〜原ノ町)
JR東日本 水戸線(小山〜友部)
配置JR東日本 勝田車両センター(水カツ)
415系1500番台電車
撮影:2002年3月23日 我孫子駅
 2007年3月18日のダイヤ改正で上野口から撤退した。
 制御システムが415系電車になっている他は211系電車とほぼ同じで、台車もボルスタレスエアサス方式になっている。制御システムは変わっていないので従来車と混結出来た。
 1両だけの珍車として2005年7月に引退したクハ415-1901があった。これは2階建て普通車の試作車である。試用の結果は東海道本線の湘南ライナー用215系電車に反映された。
 2016年3月26日のダイヤ改正で引退した。

出口