わたらせ渓谷鐵道 「わ鐵のわっしー号」(下り)
車両
わたらせ渓谷鐵道 DE10形ディーゼル機関車+わ99形客車
路線
わたらせ渓谷鐵道 桐生〜通洞
乗車日時
2011年9月23日(金) 10:48発、12:44着
乗車券類
わたらせ渓谷鐵道一日フリーきっぷ

 わたらせ渓谷鐵道ではトロッコ列車「トロッコわたらせ渓谷号」を運転しているが、特別に「わ鐵のわっしー号」として運転されたので乗車してみた。通常のトロッコ列車は運転区間が大間々〜足尾となっているが、「わ鐵のわっしー号」は桐生〜足尾となっている。桐生駅はJR東日本管理駅で、わたらせ渓谷鐵道用に割り当てられた1番線ではダイヤの制約等から機回し(機関車の付け替え)が困難なことから、機関車牽引のトロッコ列車は途中駅(車両基地のある中心駅)の大間々発着となっている。しかし、「わ鐵のわっしー号」は通常は両毛線が使用する4番線を使い、さらに機関車を前後に連結したプッシュプル運転により桐生駅発を実現した。
 もう一つ、通常のトロッコ列車と違うのが全席自由席であること。「トロッコわたらせ渓谷号」が全席指定であるのに対して、「わ鐵のわっしー号」は全席自由。乗車券だけで乗車可能だ。席を確保するために発車の約1時間前に桐生駅に行ったのだが、すでに長い列ができていた。

「わ鐵のわっしー号」  桐生駅4番線に入線した「わ鐵のわっしー号」。2号車と3号車がトロッコ車両になっている。


わっしー  乗車口では、わたらせ渓谷鐵道のキャラクター「わっしー」が出迎え。


トロッコ車両車内  長い列ができていた割には意外とすんなり窓際席を確保できた。


増設スピーカー  車内を見渡すと去年「トロッコわたらせ渓谷号」に乗車したときと違うところを発見。天井にスピーカーが増設されている。元々は両側の車端部にスピーカーがあるだけだった。密閉されていないトロッコ車両は走行音が大きく、放送が良く聞き取れないこともあったためスピーカーが増設されたようだ。これにより凄く良く放送が聞こえるようになった。


 発車時間になり、列車は桐生駅を出発。下新田信号場までの1.7kmはJR両毛線との共用区間を走る。下新田信号場の引き込み線には転用改造待ちで疎開留置された元京浜東北線の209系電車や元京葉線の205系電車が止まっていた。
 下新田信号場からJR両毛線と別れ、わたらせ渓谷鐵道の線路に入る。しばらくすると東武桐生線と並び、相老駅に到着。

トークン  駅のホームに設置されたトークンと書かれた機器に、運転士が時刻を確認しながらリモコンのようなものを向けていた。昔行われてたタブレット交換を電子化したようなもので、この操作を行うことによって駅間の閉塞を確保して信号を進行に切り替える


 相老駅を発車すると東武桐生線と別れ、しばらくすると上毛電気鉄道の下をくぐる。桐生〜相老の周辺は、JR両毛線、わたらせ渓谷鐵道、東武桐生線、上毛電気鉄道が入り組んでいる。

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わたらせ渓谷鐵道 「わ鐵のわっしー号」 車窓風景(桐生〜運動公園) (YouTube)

 大間々駅に到着すると、後ろに連結されたDE10形ディーゼル機関車が切り離され、通常の「トロッコわたらせ渓谷号」と同様な編成となる。ここからは運転区間や停車駅も同じで、全席自由席である以外は「トロッコわたらせ渓谷号」と違いが無い。

わっしー  しかし、車内を「わっしー」が巡回するところに、「トロッコわたらせ渓谷号」との違いがある。それにしても、狭い車内を移動するのは結構大変そうだな。連結部の貫通路は横歩きじゃ無いと通れないし。


 神戸駅に到着する手前で、小さな滝の横を通る。ここでは滝を見やすいように徐行運転してくれる。

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わたらせ渓谷鐵道 「わ鐵のわっしー号」 車窓風景 滝(小中〜神戸) (YouTube)

天井イルミネーション  神戸駅を発車して全長5242mの草木トンネルに入ると、去年から始まった天井イルミネーションが点灯。(去年の乗車レポートはこちら。)それが、バージョンアップしていた!ただ点灯するだけで飽きてしまうと去年指摘したが、天の川のような流れの点滅が追加された。しかし、それでもワンパターンなので、北越急行の「ゆめぞら号」のようにビデオ映像を天井に映写するようなものじゃ無いと10分間のトンネル走行に飽きてしまう。


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わたらせ渓谷鐵道 「わ鐵のわっしー号」 天井イルミネーション(神戸〜沢入) (YouTube)

 景色が見えないトンネル走行中にトイレへ行った。そして戻ってくると自分が座っていた席に他の人が座っていた。自由席だから仕方が無い。座るところが無くなったので、トロッコ車両の車端部に立つことにした。

トロッコ車両の車端部  トロッコ車両の車端部で見つけたもの。丸いハンドルは手ブレーキだ。気になるのは電源コンセント。テーブルタップに接続されている電源ケーブルは飲み物の自販機につながっている。そして、接続されずに垂れ下がっている電源プラグ。このケーブルをたどっていくと・・・天井イルミネーションにつながっている!天井イルミネーションってスイッチでON/OFFしているんじゃ無くて、コンセントを抜き挿ししていたのか!


トロッコ車両の車端部  上の方を見ると、各種スイッチと赤い握りの付いたひもがある。このひもは非常ブレーキ弁だ。ひもを引くとブレーキ管のエアーが抜けてブレーキがかかる。ブレーキ管の圧力計も付いている。
 隣の車両につながっているビニール管は、電源コードが通っているようだ。


渡良瀬川  わたらせ渓谷鐵道と平行している渡良瀬川の見晴らしがいいところへやってきた。ここでも徐行運転が行われた。


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わたらせ渓谷鐵道 「わ鐵のわっしー号」 車窓風景 渡良瀬川(沢入〜原向) (YouTube)

「わ鐵のわっしー号」  通洞駅に到着した「わ鐵のわっしー号」。ここでほとんどの乗客が降りてしまう。隣の足尾駅(終点)まで乗車する人は少ない。


「わ鐵のわっしー号」ヘッドマーク  「わ鐵のわっしー号」のヘッドマーク。通常の「わっしー」はおでこの表示器が「回送」になっているが、ヘッドマークに描かれた「わっしー」は「運転中」になっている。


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わたらせ渓谷鐵道 「わ鐵のわっしー号」 発車(通洞駅) (YouTube)

通洞駅  通洞駅の駅舎。この駅には何回か来たことがあるが、今回は初めて最寄りの足尾銅山観光に行ってみることにした。


わたらせ渓谷鐵道 「わ鐵のわっしー号」(上り)
出口
上毛電気鉄道 デハ101臨時運転

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