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2.黒部峡谷鉄道(下り)
乗車日時2018年5月3日(木) 10:44発~11:49着(到着7分遅れ・1時間5分)
車両黒部峡谷鉄道 1000形客車
乗車区間黒部峡谷鉄道:宇奈月~(本線)~鐘釣
乗車券類乗車券 乗車整理券

宇奈月駅
 富山地方鉄道の宇奈月温泉駅と黒部峡谷鉄道の宇奈月駅はちょっと離れている。
 黒部峡谷鉄道は黒部川流域にある水力発電所の建設のために作られた。最初は工事関係専用の鉄道だったが、後に観光鉄道化された。現在も、観光用(一般客向け)のトロッコ電車だけでなく、発電所関係の関西電力専用列車が運行されている。なお、黒部峡谷鉄道は関西電力の子会社だ。

くろべえ
 宇奈月駅の入口へ向かうと、着ぐるみが駅へ入っていった。黒部峡谷鉄道のマスコットキャラクター「くろべえ」だ。

宇奈月駅
 列車の改札時刻が近づくと改札口に長い列ができた。先ほどの見かけた「くろべえ」と弟の「でんちゃー」が出迎えている。ただ出迎えるだけじゃなくて、結構アクティブに動き回っていた。

トロッコ電車の電気機関車
 トロッコ電車を牽引する電気機関車。重連の機関車が13両程度の客車を牽引する。軌間762mmの特殊狭軌(JR在来線など多くの鉄道よりも狭い)なので、小さな車体だ。奥にいる人の背丈と比較すると車高の低さが判る。
 ところで、機関車が客車を牽引する列車の場合、通常は「電車」と言わない。「電車」は客車自体に動力があって機関車がいらない列車だ。だから、本当は「トロッコ列車」と呼ぶのが正しい。しかし、黒部峡谷鉄道では「トロッコ電車」と呼んでいる。鉄道に詳しくない人は、鉄道=電車という認識が多いので、あえて「トロッコ電車」と呼んでいるのかもしれない。でも、鉄道会社自らが正確でない表現をするのは、他で見たことがないな。

トロッコ電車の普通客車
 これが乗車する普通客車。まさにトロッコだ。JRなど他の鉄道にもトロッコ列車と呼ばれるものはあるが、あれは窓ガラスがないオープン客車であって厳密にはトロッコではない。なお、黒部峡谷鉄道ではリラックス客車と呼ばれるものもあり、こちらは窓ガラスが付いた一般的な車両(1+2列の転換クロスシート)になっている。(車体は普通客車と同様に小さい。)

トロッコ電車の普通客車
 窓ガラスがないどころか壁が低く、乗降ドアもない。壁の低くなっている部分を跨いで乗降する。乗降時はチェーンが外されているが、走行中はチェーンが取り付けられる。

トロッコ電車の普通客車
 座席は4人がけのベンチ。雨が降っていたので外側の席がちょっと濡れていた。乗車した車両は自分を含めて3人だけだったので、中央に座った。それでも、左右の景色を自由に楽しめた。

トロッコ電車の普通客車
 指定された車両は1号車で、機関車の直ぐ後だ。

 発車時刻が近づくと、「くろべえ」と「でんちゃー」がホームへ見送りに来た。


 客車の側面が低い壁とチェーンだけだが、結構スピードは出すので迫力がある

 宇奈月駅の隣は、一般客の乗降ができない関西電力専用の柳橋駅。ここでは対向列車と行き違いのため停車した。

トロッコ電車からの風景
 山と川に囲まれた所を縫うように進んでいく。

急カーブを走るトロッコ電車
 かなり急なカーブが多く、後方車両の側面が見られることもある。

猿専用吊り橋
 ダムが建設されると上流側の川は水かさが増す。そのため、両岸を行き来する猿のために、猿専用吊り橋が設置されていた。

森石駅停車中
 柳橋駅の隣は森石駅。ここも関西電力専用駅で、対向列車と行き違いのために停車。ホームが短いため、列車の半分以上がホームからはみ出している。

森石駅停車中
 対向列車の後には1両だけ関西電力の貨車が連結されていた。関西電力専用列車ではなく、一般客向け列車に貨車が連結されることもあるようだ。

黒薙駅停車中
 森石駅の隣、黒薙駅は一般客の乗降ができる駅だ。列車の先頭は駅の直ぐ横にある後曳橋に差し掛かって止まっている。この駅は1面1線で対向列車との行き違いはできない。

黒薙駅停車中
 上の写真と同じ位置で左側を見るとトンネルの入口がある。黒薙第二発電所などへ向かう、関西電力黒部専用鉄道の黒薙支線が分岐している。

後曳水路橋
 黒薙駅を発車して後曳橋を渡る時、左手に壁の高い橋が見える。これは後曳水路橋で、あの中を水が流れている。

笹平駅の冬季歩道
 黒薙駅の隣は笹平駅。関西電力専用駅で行き違いのための停車だ。ホームの横には冬季歩道と書かれたコンクリート製の通路が見えた。黒部峡谷鉄道は、雪に埋もれてしまうため冬期運休になる。しかし、関西電力各施設への人員や物資輸送は冬期も行わなければならない。そこで、黒部峡谷鉄道が運休の間は、このコンクリートで覆われた通路を歩いて行くそうだ。

出し平ダム
 笹平駅と出平駅の間で見える出し平ダム。勢いよく水が流れている。

出平駅
 出平駅も関西電力専用で、行き違いのための停車。黒部峡谷鉄道は運転本数が多い。今まであった交換可能駅の全てで行き違いをしている。

出平駅の冬季歩道
 出平駅でも冬季歩道が見えた。側面に小さな穴があるが、明かり取りなのか換気口なのか?閉鎖的な通路を延々と歩いて行くのは大変そうだな。


猫又駅
 猫又駅では何か作業が行われていた。また、線路の横にはゴミ袋が積まれていた。上り列車で麓までゴミを運び出すのだろう。なお、黒部峡谷鉄道にはゴミ運搬用の「峡谷美人」という貨車がある。

猫又~鐘釣
 宇奈月駅を発車してからほとんど黒部川に沿って走ってきた。そして黒部川はかなり深い所を流れていた。しかし、猫又駅を発車すると川の水面がだいぶ近い区間があった。河原を走っているような感じ。

猫又~鐘釣
 トンネルに入る時、鉄道トンネルの横に小さなトンネルがあるのを発見した。多分、冬季歩道だろう。

鐘釣駅
 猫又駅の隣、終点の鐘釣駅に到着。雷の影響で停電があり、対向列車が遅れた関係で7分の延着だった。
 黒部峡谷鉄道は2駅先の欅平駅まで続いているが、冬期運休から再開した直後は、積雪の関係で途中の鐘釣駅まで運転されていた。

1.前橋駅~宇奈月温泉駅 出口