三陸鉄道北リアス線「リゾートうみねこ」(上り)
種別・番号・名称
普通列車 910D リゾートうみねこ
車両
JR東日本 40系気動車
路線
三陸鉄道 北リアス線 久慈〜田野畑
乗車日時
2012年5月3日(木) 12:30発、13:20着(50分)
乗車券類
JR久慈駅の隣にある三陸鉄道久慈駅。久慈駅はJR八戸線(八戸方面)と三陸鉄道北リアス線(宮古方面)の境界になっているが、
三陸鉄道久慈駅はJR久慈駅より八戸寄りにある
。駅構内は両駅が一体化している(国鉄時代の名残)ので、三陸鉄道の駅舎を建てるときに空いているところに建てただけだろう。
三陸鉄道北リアス線に乗車するのは2回目。12年前に乗車したとき(乗車レポートは
こちら
)は、八戸線からすぐの乗り換えだったので久慈駅の外には出なかった。
田野畑駅までの乗車券を購入して改札口を入る。すると、すぐに跨線橋の階段がある。跨線橋中程の階段を降りるとJRのホーム、奥の階段を降りると三陸鉄道のホームになっている。
三陸鉄道久慈駅の改札口を入ったのにJRのホームにも行ける
のだ。
JR八戸線と三陸鉄道北リアス線の直通列車はJRのホームに入る
ため、そのような構造になっている。これから乗車する列車はJR八戸線からの直通列車なのでJRのホームへ。
発車間近の40系気動車「リゾートうみねこ」。
定期の普通列車
だが、土曜・休日は車両が一般車両から
リゾート車両「リゾートうみねこ」へ変更
になっている。もちろん乗車券のみで乗車できる。
外観はJR東日本の他の路線で活躍するリゾート車両と同様な形状。しかし、他路線のリゾート列車は全席指定席の臨時快速として運転しているが、「リゾートうみねこ」は定期普通列車の車両変更で運行しているのが特徴。
臨時列車を増発するほど利用客がいない
からか?
発車時間が迫ってきたので
慌てて折りたたみ傘をたたんで乗り込んだ
。(ホーム先端部は屋根が無いので傘をさして撮影を行った。)時間通りの発車で、やっとスケジュール通りになった。ここから順調に進んでくれれば良いのだが・・・
とりあえず先頭車に乗ったが、多くの席が埋まっている。一番前の展望席も人が多かったが、ちょっとそこで一息。そこで、何気なく手を見ると・・・
血まみれ
!慌てて傘をたたんだときに手を切ったようだ。ウェットティッシュで拭いて絆創膏で応急処置した。スケジュール通りになったと思ったら、今度は怪我。今日は悪いことが続くな。
久慈駅から陸中野田駅までの2駅は、東日本大震災(2011年3月11日)が発生して不通になってから
4日後の2011年3月16日に素早く復旧
した区間だ。
この列車には、運転士と車掌の他に女性の
アテンダントが乗務
していた。久慈駅を発車してすぐに乗車証明書の配付と三陸鉄道グッズの車内販売を行うと案内があったので、応援のためにも何か買ってみることにする。
展望席の前の席が空いたので、しばらく前面展望を楽しもうと思ったが・・・
雨が凄くて視界が悪い
。
前面展望が駄目なので車内を探索してみる。
デッキに
津波警報が発令された場合の案内
が貼ってあった。JRの車両なので八戸線のことしか書いてないが、
車両からの避難の仕方や沿線に設置された避難通路の案内
が書かれている。これらは東日本大震災を機に設置された津波対策だ。
中間車(2号車)にあるイベントスペースの折りたたみ椅子が空いていたので、ここに座ることにする。すると、ちょうど
アテンダントが乗車証明書を配布しに来た
。
アテンダントが配布した乗車証明書。
乗車証明書を素早く配っていくアテンダント。グッズを買おうと声をかける間もなく行ってしまった。そのうちまた来るだろうと思っていたのだが・・・戻ってきたと思ったら
乗務員室に入ったきり出てこない
。車内放送(停車駅案内、沿線ガイド)を行うためだ。
陸中野田駅から先は東日本大震災発生から約1年が過ぎた
2012年4月1日(乗車日の約1ヶ月前)に復旧したばかりの区間
に入る。車窓には
大量のがれきの山
が見え、痛々しい。1年経っても復興どころか、
がれきの処理さえ終わっていない
のだ。がれき処理の受け入れを拒否した自治体もあるが、できる能力のあるところは協力するべきだと思う。
ムービーライブラリ
車窓風景(陸中野田〜野田玉川)
(YouTube)
中間の2号車にあるイベントスペース。最初は
地元の人と思われる人がたくさん乗っていた
のだが、駅に着くたびに降りていなくなった。他の席も観光客と思われる人ばかりが残っている感じ。
安家川橋りょうを渡るところ。ここでは景色が見えるように
列車が一旦停止
した。しかし、あいにくの天候であまり良い景色では無い。
ムービーライブラリ
車窓風景(安家川橋りょう)
(YouTube)
中間の
2号車はボックスシート
になっている。空いたので席を移動した。普通のボックスシートとは異なり、
背もたれが高いのでセミコンパートメントのような感じ
。テーブルも設置されている。
座面は畳敷き
になっていて、座布団が敷いてある。堅めの座り心地だ。
座席の下には
スリッパ入れ
と書かれた小さな扉が・・・
ボックスシートの区画は通路より一段高くなっているのだが、
床に「スリッパで、おくつろぎください。」と書かれている
。しかし、乗車時間が残り少なかったのでスリッパは使用しなかった。
白井海岸駅の駅名標。三陸鉄道北リアス線の駅名標は下に
「不思議の国の北リアス」と書かれている
。「不思議の国のアリス」をもじった言葉だろうが、上手いと思った。
終点の田野畑駅が近づく頃、車内放送で再びグッズの販売を行うと案内があったが・・・短い時間なので
またもや素早く歩き去って行くアテンダント
。やっぱり買えない。もうちょっと商売っ気を出した方がいいのでは?販売機会を逃している気がする。
終点の田野畑駅に到着。
この先はまだ不通区間
なので、代行バスによる運転となる。
田野畑駅の駅舎。
桜柄
になっている。
田野畑駅の入り口部分。駅名板には
「カンパネルラ田野畑」
と書かれている。「カンパネルラ」とは宮沢賢治(岩手県出身)の童話「銀河鉄道の夜」に出てくる人物の名前。
ここから、折り返して久慈方面へ戻る。
JRバス東北「スワロー号」
三陸鉄道北リアス線「リゾートうみねこ」(下り)
Copyright (C) 1996-2014 Yoshinori Adachi