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パソコンとの出会い
 高校のクラブ活動(授業内)の選択で何となく第2希望に「パソコンクラブ」を選んだのがパソコンを使うきっかけだった。第1希望が通らず「パソコンクラブ」に入ることになった。
 パソコンクラブの教室に行くと、そこにあったのは5台のNEC PC-8001mkIIだった。本体、モノクログリーンディスプレイデータレコーダで1セット20万円したらしい。30人ぐらいで5台なので、1台を6人ぐらいで使うことになる。
 ほとんどの人がパソコン初心者で触ろうとする人がいない。とりあえず、電源の入れ方、切り方だけは先生が教えてくれた。周辺機器を先に入れて最後にパソコン本体を入れる。切るときはその逆。ディスプレイON、データレコーダON、そしてパソコンON。(電源を入れたまま接続できるプラグアンドプレイなど考えられなかった時代だ。)
 パソコンの電源を入れるとROM BASIC(N80-BASIC)が立ち上がった。とりあえず適当にキーを打ってみる。打った文字が画面に表示される。タイプライタみたいなものだ。エラーとか出たりしたが訳が分からない。他の人がいじっているのを見ていたところ、何かコマンドを入れると、文字を表示したり絵を表示したり出来るというのがわかり、BASICリファレンスマニュアルを見ながらBASICプログラミングを独学していった。

 この頃作ったプログラムで(くだらない)最高傑作を紹介しよう。

  10 CLS
  20 PRINT "Syntax error in 20"
  30 BEEP

 その名も「見せかけエラー」である。正常なプログラムなのに実行するとエラーが表示されるというくだらないプログラムだが、嘘のエラーにだまされる人が結構いた。
 こうして楽しみながらプログラミングを覚えていった。

1台目8bit Z80パソコンを買う
 学校でパソコンを使うようになり、自分のパソコンがほしくなった。当時はいろいろなメーカからいろいろな機種が出ていたので何を買おうか迷ってしまった。ます最初に買おうとしたのがTOSHIBAのMSXパソコン。しかし、友人にMSXはやめた方がいいと言われ振り出しに戻る。
 何かおもしろいパソコンがないかと聞いたところSHARPのMZ-2500(Super MZ)があるとのこと。本体にフロッピーディスクドライブとデータレコーダを内蔵している。しかもこのデータレコーダはオーディオテープの再生もでき、パソコンから制御することもできしまう物だった。パソコンショップでやっているデモでは画面にあわせてナレーションが入っていた。(巻き戻しや頭出しも自動)現在のCD-ROMソフトでナレーションが入るのと同じようなことをすでにやっていたのだ。でも、MZ-2500用の市販ソフトは少ないよ、の一言でやめた。

 同じSHARPでもX1Fというのがあり、「パソコンテレビ」と言われていた。現在のマルチメディアパソコンの元祖と言ってもいい機種で、テレビを見たり、スーパーインポーズしたり出来た。
 同じようにテレビを見たり出来るAVパソコンのFUJITSU FM-77AVというのがあった。このパソコンの最大の特徴は当時8色カラー表示が当たり前だったのに4096色表示を実現していたこと。凄くきれい!他のスペック的にはX1Fと同じような物だったので、それなら色がたくさん出るFM-77AVの方がいいと思ったのだが・・・市販ソフトの数が少ない。
 当時のソフトがたくさん出る主力機種といえば、PC-8801シリーズ、X1シリーズ、MSXといったところか。
 X1には上位機種のX1turboというのがあったのだが、とにかく高かった。8bitパソコンでありながら16bitパソコンのPC-9801シリーズ並の高速日本語処理、高解像度グラフィック表示が出来た。
 ちょうどタイミングが良いというか、X1シリーズ3周年記念と称して廉価版のX1turboIIが発売された。というわけで、1台目のパソコンとしてSHARP X1turboIIを買った。

 この頃考えていたパソコンを使う目的は、プログラミングの勉強をして鉄道模型(Nゲージ)の自動運転をしてみたいというものだった。とりあえず、グラフィックを表示したり音楽を演奏させたりしてBASICを覚えていった。また、雑誌のプログラムリストを入力したりもした。
 雑誌のプログラムリストにはバグがあったりして、正しく動かないこともあった。もちろん自分の入力ミスもあるのだが、全て見直しても間違いが見つからない。そんな場合は印刷ミスか元々入っているバグだ。自分でデバッグするのも勉強になったと思う。他人が作ったプログラムを解析することによってプログラミングのノウハウも手に入るからだ。
 そのうち、自分でもオリジナルのゲームを作るようになっていった。

 X1turboIIを買ってからしばらくして市販のゲームソフトも買った。初めて買ったのは「モールモール」(ビクター音楽産業)というパズルゲームだった。派手さはなかったが、家族みんなで楽しめるゲームだったな。

 この時点でのX1turboIIスペック



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