これが209系500番台電車だ!
1998年12月のダイヤ改正から総武線各駅停車に順次投入される予定の209系500番台電車が初公開された。まだ、完成車ではないが、実物が公開されるのはこれが初めて。
500番台の最大の特徴は
幅広裾絞り車体
になったこと。また、正面デザインもマイナーチェンジしている。従来の209系電車がかなりスクエアでハードなイメージだったのに対して、
丸くてソフトなイメージに変わった
。形自体は裾絞りになっただけで変わっていないようだが、色の違いでかなりイメージが違う。
従来の209系電車は窓、ラインカラー部、ライト部の全てが一体の黒だったが、500番台では窓とライト部が分離し、ラインカラーが側面まで回り込むようになっている。どちらかというと
205系電車のイメージに近くなったような気がする
。
なお、まだスカート(排障器)が取り付けられていないので、完成時のイメージはさらに異なるかもしれない。
中間車は幅広裾絞り車体で
近郊型のE217系電車とほとんど同じ
。(E217系電車が通勤型に近い。)500番台は従来の209系電車とE217系電車のハーフ(?)という感じ。
なお、台車は工場内用の仮のもの。
従来の209系電車とE217系電車のハーフといえば、窓がまさにそれ。従来の209系電車は車端部の小さな窓だけが開閉式でドア間は大きな固定窓。E217系電車は車端部の小さな窓が固定窓で、ドア間は3分割窓(小さい固定窓+大きい開閉窓+小さい固定窓)。そして500番台は車端部の小さい窓が固定窓、中央の窓だけが大きな固定窓、残り2つのドア間窓は
2分割(小さい固定窓+大きい開閉窓)
写真を見ると分かるが、
バランスが悪くて見た目がよくない
と思う。係りの人に窓が変更された理由を聞いてみたところ、「乗客からたくさん窓が開くようにしてほしいという要望があったからだと思いますが?」という返事。(はっきりとした理由は不明。)
また、窓の取り付け方が変わって、作るのが楽になったとのこと。従来は外側から窓ガラスをはめてビス止めしなければならなかったのが、内側からはめるようになったそうだ。従来の209系電車でも川崎重工製が内側からはめる構造なので、窓だけ川崎重工製と同じになった?
あと、窓の開く面積が大きくなった関係で、
貫通路上の停電時用通風孔が無くなっていた
。
500番台は行き先表示器も変わっていた。従来はスクロールする幕式だったが、
LED表示器
になっている。(写真では見づらいが、黒い部分がLED表示器。)
正面の行き先表示器もLED表示器
になっている。正面の路線名表示窓が無くなったのはLED表示になったのと関係がありそうだ。
電車が出来るまで(部品の加工)
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