愛知万博鉄道関連レポート JR東海 超電導リニア館戻る

JR東海 超電導リニア館
見学日2005年8月8日(月)

 愛知万博には地元企業であるJR東海が超電導リニア館を出展していた。JR東海はJR総研と共に超電導方式のリニアモーターカーの研究を行っている。超電導リニア館は実用レベルに達した超伝導リニアモーターカー(中央リニア新幹線)の早期実現を目指すためのPRを兼ねているのだろう。

JR東海 超電導リニア館
 超電導リニア館の全景。館内には3Dシアターと超電導ラボがある。そして、目に付くのが正面に設置されたリニアモーターカーの実車だ。

 まず、超電導リニア館のメイン展示となっている3Dシアターを見学。しかし、入口からは長蛇の列。万博パビリオンではおなじみの光景だ。入口近辺は屋根があるが、直射日光下で待つことに。

リニア車両型霧吹き器?
 日光が照りつけるかなりの暑さの中で待っていたら、パビリオン係員が手押し式のミニリニア車両を巡回させているのが見えた。ミニリニア車両からはホースがつながっていて先端から霧が出ていた。待っている人が少しでも涼しくなるように霧吹きしながら巡回しているのだ。霧吹き器までリニア車両型になっているのが面白い。

 やっと屋内に入ったら、プレショースペースになっていて立ったままの状態で数分間の映像を見る。内容は鉄道の歴史だ。しかし、数分間で鉄道の歴史を語るにはちょっと無理があるな。かなり駆け足な展開で、自分のようにある程度知識がある人ならともかく、知らない人にはよく分からなかったのではないだろうか?
 プレショーが終わるといよいよ3Dシアターに入場。3Dメガネ(偏光メガネ)を装着して大スクリーンから飛び出してくるリニアモーターカーの映像を鑑賞。映像は山梨実験線での走行シーンを中心に構成されている。ナレーションは一切無くBGMが流れるだけのイメージビデオという感じ。時間も数分間と短く、長く待った割には物足りない内容だった。実用レベルに達したことをアピールするのなら多少、技術的解説や山梨実験線の概要などもナレーションで入れた方が良かったのではないだろうか?知らない人が見たら単なる夢物語の映像と思われかねない。
 プレショーにしろ、3Dシアターにしろ、鉄道(リニアモーターカー)にあまり詳しくない人へのアピール度が弱い感じ。多くの人が見る万博だからこそ、その辺をもっと考慮した映像にした方が良かったような気がする。期待していただけにいまいちだったな。

MLX01-1
 リニアモーターカーの実車MLX01-1。これは万博展示のために作ったレプリカではなく、山梨実験線から持ってきた本物だ。世界最高の581km/hを記録した車両。

MLX01-1車内
 MLX01-1の車内は待ち時間なしで見学可能。新幹線より小振りな車体だ。見学通路とするために右側の座席は撤去されていた。

 最後に超電導ラボを見学。超電導リニアモーターカーに使用されている超電導電磁石がどんな物か紹介してくれる。
 超電導磁石で物体が浮上する実演で、初めて知ったことがあった。物体が浮上する所までは別に驚きはなかったが・・・そのまま磁石を傾けてビックリ!浮上した物体は磁石と一緒に傾いているのに転げ落ちず浮いたまま固定されている。「ピン止め効果」というそうだ。
 技術的実演が多い超電導ラボが一番面白かった。

愛知高速交通 出口