特急「はこね30号」
車両
小田急電鉄 20000形電車
路線
箱根登山鉄道 箱根湯本〜小田原
小田急電鉄 小田原線 小田原〜新宿
乗車日時
2011年12月23日(金) 15:48発、17:19着(030)
乗車券類
Suica(運賃:箱根湯本〜新宿)
特急券

 2012年3月17日のダイヤ改正で特急「あさぎり」から引退するJR東海の371系電車に乗って沼津駅に到着した後、同じく引退する小田急電鉄の20000形電車(RSE)も乗車することにした。しかし、20000形電車で運転される沼津発の特急「あさぎり」で新宿へ戻ろうとすると時間的に遅くなってしまう。
 そこで、沼津から東海道本線で小田原へ向かい、そこから箱根登山鉄道で箱根湯本まで移動した。そして、20000形電車で運転される箱根湯本発の特急「はこね」で新宿へ戻るのだ。

ムービーライブラリ
小田急電鉄 20000形電車 到着(箱根湯本駅) (YouTube)

 入線してくるとき、ある音に気づいた。床下から聞こえてくる冷却ファンの音だ。国鉄形抵抗制御電車では珍しくない主抵抗器の強制冷却方式だが、私鉄車両では抵抗制御電車でも冷却ファンの無い自然通風式が多いので珍しい。

20000形電車先頭  箱根湯本駅に停車中の20000形電車。JR東海371系電車と基本仕様を合わせている関係で、他の小田急ロマンスカーと異なり展望席は無い。(運転室越しの展望は可能。)


20000形電車のマーク  20000形電車の側面に付いているマーク。


20000形電車2階建て車両  371系電車と同様に小田急電鉄で唯一の2階建て車両が連結されている。2階はスーパーシート(グリーン席)で1階は普通席。


LED愛称表示器  乗降扉の上にはLEDの愛称表示器が設置されている。列車名が表示されているだけで、行き先は表示されていない。何で行き先を表示しないのだろう?ドアの上に設置されているのは珍しいが、このような表示器が付いた車両なのに行き先がどこにも出ていないのも珍しい。


普通車車内  普通車の車内。一般的な回転リクライニングシートが並ぶ。背面テーブルの他、壁に折りたたみ式のテーブルが設置されている。向かい合わせにしてもテーブルが出せる。観光特急らしい設備だ。


 371系電車では2階建てグリーン車に乗車したが、20000形電車はハイデッカーの普通車に乗車した。同じダイヤ改正で10000形電車(HiSE)が引退することによって、ハイデッカー車両も小田急電鉄から消滅する。ハイデッカー車両は乗車口に2段ほどステップがあるため、バリアフリーで無いという理由で引退するようだ。
 見晴らしの良いハイデッカー車両が観光特急から無くなってしまうのは残念な気がする。最近の車両ではJR東日本の485系電車「リゾートやまどり」も少し高床になっているが、デッキと客室の間がスロープになっていることでバリアフリーを実現していた。20000形電車程度のハイデッカーならスロープの設置でなんとかなりそうだが、デッキ付近にゆとりが必要なので改造は難しいだろう。

 乗車率はかなり高い。箱根湯本発車時点でほとんどの席が埋まっていた。この多くの乗客のうち、20000形電車の引退を意識していた人はどのくらいいたのだろう?ほとんど箱根観光帰りの人ばかりで、乗車目的の鉄道ファンはいない感じ。

サウンドライブラリ
車内放送(箱根湯本駅発車後)

客室扉  客室とデッキの仕切り扉。窓が面白い形をしている。


壁の折りたたみテーブル  壁の折りたたみテーブルがちょっと邪魔。使わないときは足にぶつかる。


 箱根登山鉄道線内はゆったりと進んでいく。単線なので行き違いのための運転停車もある。小田原を過ぎて小田急線内に入ると快調な走りになった。
 行きはJR御殿場線への連絡線を通って松田駅へ進んだが、帰りは新松田駅を過ぎてJR御殿場線からの連絡線が合流するところを見た。連絡線側はゆっくりと走行したが、小田急線側は減速することも無く通過した。

ムービーライブラリ
車窓風景(新松田駅付近〜連絡線合流後) (YouTube)

 ここからは行きに乗った経路と逆に新宿駅へ向かった。

 20000形電車は一部車両が富士急行へ譲渡されるという話が出ているようだが、本当に実現するだろうか?もし、実現すれば再び乗車する機会があるかもしれない。なお、10000形電車は一回も乗ることが無いまま引退してしまうが、長野電鉄に譲渡されて1000系となった車両には乗車したことがある。

JR東日本 快速「上越線ゆめぞら1号」
出口
特急「あさぎり3号」

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