JR東日本 湘南新宿ライン 特別快速
車両
JR東日本E231系1000番台電車
路線
高崎線 高崎〜大宮
東北本線 大宮〜上中里
山手線 上中里〜大崎
東海道本線 大崎〜横浜
時刻
8:09発、10:28着(3110Y)
乗車日
2004年10月16日(土)

 2004年10月16日のダイヤ改正で大増発された湘南新宿ライン。高崎線〜東海道線では特別快速が新設され、高崎発着の列車も本格的に設定された。さらに全列車がE231系化されてグリーン車も営業を開始した。
 早速、ダイヤ改正当日に特別快速のグリーン車に乗車してみた。

湘南新宿ライン 特別快速  高崎駅2番線に停車中の湘南新宿ライン 特別快速。国府津車両センターのE231系1000番台電車10両編成が使用されていた。


グリーン車  グリーン車は4号車と5号車で両方とも2階建て車両


行き先表示機  側面の行き先表示は路線名(写真上)と行き先(写真下)の交互表示。以前、湘南新宿ライン列車の路線名表示は種別と「〜線直通」という表示だったが、今回のダイヤ改正から「湘南新宿ライン」の愛称名も追加された。


Suicaグリーン券専用券売機  グリーン車に乗るので、ホームにあるSuicaグリーン券専用券売機でSuicaグリーン券を購入する。
 券売機にSuicaイオカードを挿入し、目的地の路線(東海道線・湘南新宿ライン)を押す。そして、目的地の駅(横浜)を押すとSuicaグリーン券が記録される。Suicaグリーン券はSuicaに記録される電子チケットなので紙の切符は発券されない。Suicaイオカードのチャージ額からグリーン料金(750円)が減額されてカードが返却される。


グリーン車1階席  グリーン車1階席の様子。


グリーン車2階席  グリーン車2階席の様子。2階席に乗車した。


グリーン車Suicaシステムカードリーダライタ  グリーン車の各座席上部に取り付けられているグリーン車Suicaシステムのカードリーダライタ。空席は赤ランプが点灯している。Suicaグリーン券が記録されたSuicaをタッチすると緑ランプの点灯に変わる。
 Suicaを近づけるとランプが点滅するが、「ピッ」という音はしないのでタイミングが判りづらい。自動改札機にタッチするのと同じ感覚で大丈夫だと思う。あまり長くタッチしていると一旦緑ランプに変わった後、また赤ランプに戻ってしまう。(別列車に乗り換えるときにタッチして空席に戻すことが出来る。)


 高崎を発車した時点ではグリーン車の乗客はまばら。ダイヤ改正前に普通車扱いで運転されていたときは満席だったが、グリーン料金がかかるとさすがに少なくなる。でも、静かで落ち着くので良い。
 ダイヤ改正前は稼働していなかった自動放送(日本語、英語)が稼働していた。さらに、車内案内表示機も乗換案内など詳細な情報が表示されていた。今のところ国府津車両センター所属のマイナーチェンジ車両だけの装備だ。

 しばらくすると、グリーンアテンダントがグリーン券の車内改札にやってきた。グリーンアテンダントは車掌(JR東日本社員)ではなく、日本レストランエンタプライズ(NRE)の社員だ。NREは車内販売や弁当製造などを行うJR東日本系列の会社だが、普通列車グリーン車の車掌業務が委託されている。新設されたグリーン車に車掌を新規採用すると人件費がかかるので子会社にアウトソーシングしているのだ。なお、グリーンアテンダントは委託された車掌業務に加えて、飲み物などの車内販売も行うことになっている。
 グリーンアテンダントは座席上のランプを確認していく。Suicaグリーン券で乗車している人は乗車区間は緑ランプなので車内改札が省略される。赤ランプの席に着席している人には車内改札を行い、(Pocket PCと思われる)携帯端末で乗車区間を入力する。携帯端末から情報を送信すると座席上のランプが緑に変化する。
 つまり、Suicaグリーン券では乗車区間が自動でシステムに反映されるが、それ以外ではグリーンアテンダントが手動でシステムに反映しなければならないのだ。初日なので慣れていないせいもあるだろうが、車内改札には意外と時間がかかっていたようだ。そのためか、車内販売を行っていなかった。NREとしては車内販売が本業だが、グリーンアテンダントに限ってはあくまでも副業なのだ。

 高崎を発車した特別快速は熊谷まで各駅に停車する。特別快速は大宮まで快速「アーバン」と同じなのだ。というか、上野行きの快速「アーバン」を廃止して代わりに新宿経由小田原行きの特別快速を新設している。
 そのため、熊谷までは大して速くない。本庄で特急「あかぎ」の通過待ちにより5分停車。籠原で後ろに空車5両連結により4分停車だったので、むしろ遅い方だ。

 籠原から15両編成となり、熊谷からやっと快速運転になる。熊谷あたりからはグリーン車の席がだいぶ埋まった状態になってきた。大宮からは上野行きとは異なる東北(貨物)線に入る。貨物線の方はさいたま新都心と浦和にホームが無く通過だ。ダイヤ改正前はダラダラ走る感じで駅を通過しているのに、通過しない上野行きの列車と同じか遅いぐらいだった。しかし、ダイヤ改正後は普通の走り。今までと比べると速い!
 上中里を過ぎて山手(貨物)線に入るとあまりスピードは出さない。以前とあまり変わらない感じだ。

 池袋を発車してトラブル発生。次の停車駅は新宿なのに、車内案内表示機や自動放送で「次は渋谷」となっている。(車掌が訂正放送をしていた。)たぶん、池袋で運転士が交代したときにTIMSの設定ミスが起きたのだろう。新宿発車後訂正され、その後は正常な動作に戻った。
 ところで、このとき気になったのが、グリーン車Suicaシステムの動作だ。TIMSからの情報で現在駅を判断しているはず。今回の場合だと新宿までのグリーン券を買った人は池袋を発車した時点で新宿を発車したと誤判断されてランプが赤になってしまうと思う。TIMSの情報が訂正されたら再び緑ランプに戻るのだろうか?

 池袋から大崎の区間は埼京線と同じ線路なのでスピードは遅い。だが、特別快速だけ(特急を除く)は恵比寿を通過する。
 大崎を発車すると次は横浜まで停まらない。さらに、この区間は今回のダイヤ改正から湘南新宿ラインのE231系と横須賀線のE217系だけになり、120km/h運転が開始された。E231系の性能をフルに発揮した速い走り。グリーン車は2階建てだが、思ったほど横揺れが無く高速でも快適だ。
 あっという間に横浜に到着。少なくとも高崎線特急(185系)の普通車より、快適で安い。今後も機会があったら積極的にグリーン車を利用しようと思う。

JR東日本 特急「さざなみ」
出口
高山本線

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