わたらせ渓谷鐵道 「トロッコわたらせ渓谷号」
車両
わたらせ渓谷鐵道わ99形客車
路線
わたらせ渓谷鐵道 大間々〜足尾
乗車日時
2010年9月11日(土) 11:14発、12:50着(9717レ)
乗車券類
わたらせ渓谷鐵道一日フリーきっぷ、トロッコわたらせ渓谷号座席指定券

 わたらせ渓谷鐵道で運転されているトロッコ列車「トロッコわたらせ渓谷号」に乗車した。

トロッコ整理券  「トロッコわたらせ渓谷号」は定員制の列車なので、事前にトロッコ整理券を購入する必要がある。乗車日の1ヶ月前から発売され、相老駅、大間々駅、通洞駅で購入できる。また、JR東日本のみどりの窓口などでも購入できる。
 JR東日本のみどりの窓口で購入すると、左写真のような切符が発行される。これは乗車券類ではなく、イベント券扱いのようである。


 「トロッコわたらせ渓谷号」はわたらせ渓谷鐵道の途中駅である、大間々から発車する。そのため、始発駅の桐生から大間々までは普通列車で移動しなければならない。桐生駅でわたらせ渓谷鐵道の一日フリーきっぷを購入した。以前は窓口で購入する必要があったが、現在は自動券売機で購入することが可能になった。桐生駅はJR東日本の管理駅なのでSuicaで購入することも可能。

 大間々駅に到着すると、ホームで「トロッコわたらせ渓谷号」の指定席券引き替えを行っていた。事前に購入したトロッコ整理券を受付に渡し、好きな座席の指定席券をもらう。指定席券引き替えは9時から行われていて先着順である。トロッコ整理券は定員分しか発売しないので、発車間際に行っても必ず乗車できるが、好きな座席を確保したいのなら早めに行った方が良い。自分は3号車の進行方向右側の窓際を選んだ。
 なお、座席指定は係員が座席表にチェックを入れて、該当する指定席券をファイルから取り出すという原始的なもの。コンピューターシステムとかはない。指定席券はあらかじめ席番が印刷された硬券だ。日付のみダッチングマシンで印字する。

カバーが掛けられたわ99形客車  希望の指定席確保のため、発車の2時間前に大間々駅に到着した。「トロッコわたらせ渓谷号」のわ99形客車は大間々駅の側線に停車中。さらに、トロッコ客車にはカーテンのようなカバーが掛けられていた。車内にゴミや虫などが入らないようにだろうか?


カバーが外されたわ99形客車  発車時間が近づいてくるとトロッコ客車のカバーが外された。
 なお、わ99形客車は4両編成で、トロッコ客車は中間の2両。これは元京王電鉄5000系電車を改造したものだが、面影はない。両端の車両は元JR東日本スハフ12形客車。こちらは原形を保っている。


WRマーク  元スハフ12形客車の側面には「Watarase Railway」を意味すると思われる「WRマーク」付いている。これって「JRマーク」を流用したようなデザインだ。なお、足尾方の1号車には「WR1」、大間々方の4号車には「WR2」のマークが付いている。


 発車の15分前、DE10形ディーゼル機関車に牽引されて「トロッコわたらせ渓谷号」が動き出した。側線から足尾方面に引き上げて、推進運転でホームに入線した。

ムービーライブラリ
わたらせ渓谷鐵道 わ99形客車 入替(大間々駅) (YouTube)

DE10形ディーゼル機関車  牽引機のDE10 1537号機。わ99形客車に合わせた車体カラーになっている。ホーム有効長の関係で機関車がホームからはみ出すので、先頭からの写真撮影ができない。左写真は客車連結側だ。


行き先表示器  「トロッコわたらせ渓谷号」の行き先表示器。足尾行きも、大間々行きも表示は固定で変わらないようだ。


 2号車と3号車のトロッコ客車は乗降口がない。そのため、乗車は1号車と4号車から行う。1号車、4号車は冷房の効いたボックスシート車だが、基本的に乗客は乗降のためにデッキを利用するだけだ。4号車はトイレが設置されている。また、車販準備室として利用されていた。なお、車内販売の弁当は発車前に4号車に買いに行くと手に入れやすい。(車内販売が回ってくる頃には売り切れる可能性もある。なお、確実に手に入れたい場合は予約も可能。)
 元スハフ12形客車の1号車と4号車にはサービス電源用のディーゼル発電機が搭載されているが、稼働しているのは1号車だけだった。4号車は予備になっていると思われる。

 トロッコ客車の座席は木製のベンチでテーブルが設置されたボックスシート配置になっている。側面は大きく開口しており、窓ガラスはない。
 ツアー団体客もいて、ほぼ満席の状態で大間々駅を出発した。

DE10形ディーゼル機関車  DE10形ディーゼル機関車が4両の客車を牽引してゆっくりと進んでいく。


平行する渡良瀬川  渡良瀬川に平行して進んでいくトロッコ列車。
 トロッコ客車はエアコンはもちろん扇風機も装備されていないため暑いが、走行中はさわやかな風が入ってきてそんなに暑くなかった。時々通過するトンネルはひんやりとして涼しい
 発車前に4号車で購入した「やまと豚弁当」を食べる。トロッコ列車での弁当は走行風が強くて食べにくい。でも、普通の列車で食べるのとはまた違って楽しめる。


席が半分ぐらい空いたトロッコ客車  神戸駅に到着するとツアー団体客が降りていってしまい、3号車は半分ぐらい空き席になった。相席になっていた人たちが空いた席に移動してゆったりできる。


 神戸駅を発車してしばらくすると、わたらせ渓谷鐵道で最も長い5242mの草木トンネルに入る。約10分間かけて走行する。

イルミネーションが点灯した車内  草木トンネルに入ると天井のイルミネーションが点灯して幻想的な雰囲気になる。景色を楽しむトロッコ列車にとって約10分間も続くトンネルは致命的なため、トンネル内でも楽しめるように今年からイルミネーションが設置されたようだ。ただ、点灯するだけで特に動き(点滅など)があるわけではないので、さすがに10分となると飽きてしまうようだ。
 草木トンネル内は涼しいのだが、冷気と熱気が交互にやってくる。連続した上り勾配のため、先頭のDE10形ディーゼル機関車から発せられる熱気が凄いのだろう。


ムービーライブラリ
わたらせ渓谷鐵道 トロッコ客車からの車窓風景 (YouTube)

ほぼ空席のトロッコ客車  終点の一つ前の通洞駅で多くの乗客が降りてしまう。足尾銅山観光の最寄り駅であることと、終点まで行ってしまうと折り返しの列車がしばらく無いためである。
 最後の一駅5分間は、ほとんど空席状態だった。


回送される「トロッコわたらせ渓谷号」  終点の足尾駅では乗客が下車した後、入れ替えが行われる。間藤方に引き上げた後、引き込み線に入ってくる。下車したホームから駅出口へ向かう構内踏切がホーム中央にあるため、「トロッコわたらせ渓谷号」が引き上げるまでしばらく待たされる。


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