寝台特急「サンライズ瀬戸」
車両
JR東海285系3000番台電車
路線
予讃線 高松〜坂出
本四備讃線 坂出〜茶屋町
宇野線 茶屋町〜岡山
山陽本線 岡山〜神戸
東海道本線 神戸〜東京
時刻
21:26発、7:08着(5032M)
乗車日
2001年4月30日(月)〜5月1日(火)

高松新駅舎  まもなく完成する高松駅の新駅舎。右側のガラス張りの部分が改札口になるようだ。左側は駅ビル。なお、現在の仮駅舎はさらに左側にある。


高松駅  現在の高松駅。新駅舎が完成するまでの仮駅舎だ。


サンライズ瀬戸  高松駅9番線に停車中の寝台特急「サンライズ瀬戸」。この285系電車はJR西日本の0番台とJR東海の3000番台があるが、所属会社が違うだけでどちらも全く同じ仕様。さらに運用も共通。今日の車両はJR東海の3000番台車だった。
 寝台列車は今までに特急「北陸」14系客車、急行「銀河」24系客車、特急「あけぼの」24系客車に乗ったことがあるが、いずれも機関車牽引の客車。電車寝台列車に乗るのはこれが初めて。また、今まではいずれも開放式のB寝台車だった。(個室は満席で乗れなかった。)しかし、「サンライズ瀬戸」は座席扱いの車両を除いて全て個室寝台なので初めて個室に乗れた


B個室シングル1階通路  指定された部屋は13号車7号室。1階部分だ。デッキから階段で下へ。車両中央部に通路があり、両側にB個室シングルが並んでいる。
 内装は全体的に木目調で落ち着いた雰囲気だ。


 高松発車前にJR四国の車掌が回ってきて検札。その時にシャワー室を利用するためのシャワーカードを買おうとしたのだが、販売はJR西日本の車掌に交代する児島からということで買えなかった。ちなみに、JR東海、JR東日本線内もJR西日本の車掌が通しで乗務するのでシャワー利用可だ。どうしてJR四国線内ではシャワーを利用できないのだろう?

B個室シングル  B個室シングル(1階)はこんな感じ。1人横になれるだけの細長い部屋だ。レール方向に長いので横に窓が来る。ブラインドを開けておけば横になりながら夜空を見ることもできるが、駅に入ったときに丸見え(窓がホーム高さ)なので、開けておけないな。2階なら窓が高いので開けておけるか?
 個室にはシーツ、毛布、枕、浴衣、ハンガー、紙コップ、ゴミ袋、編成のご案内が用意されていた。シーツ、毛布、枕、浴衣、ハンガーは開放式B寝台でも用意されているが、浴衣は丈が短くて袖が細く、ストライプ柄のパジャマのような浴衣だった。紙コップは洗面所で歯を磨くときに利用できて便利。(開放B寝台だと、洗面所備え付けのコップなので共用。)編成のご案内は各車両のレイアウトやシャワー室、室内設備の使い方などが書かれている。


 高松を発車する。電車らしいスムーズな発車だ。客車寝台では発車と停車の時のショックが気になったが、これならぐっすり眠れそう。
 とりあえず、シャワーを浴びるまでは寝ないのでブラインドを開けて外の景色を見たりする。岡山までは昼間に快速「マリンライナー」で来た所を逆に進むだけだ。夜の瀬戸大橋は真っ暗な海の上。漁をしていると思われる船の光が遠くに見えるだけ。
 本州に入って児島駅で停車。車掌がJR西日本に交代したはずなので、シャワーカードが買える。しばらく、車掌が回ってくるのを待っていたが、自分の乗った13号車1階に乗客が乗った気配がない。その為、車掌が回ってくる気配もない。仕方がないので12号車にある車掌室へ行ってみることにする。なお、部屋には暗証番号で鍵がかけられるので安心だ。(当然、開放式寝台だと仕切りすらないので、席を外すときに荷物が気になる。)
 12号車はノビノビカーペット車で上下2段のカーペット敷きになっている。通路は進行方向左側。結構乗っている人がいるな。指定席料金で乗れるので安上がりに行きたい人には便利だろう。
 車掌室の窓から中を見ると誰もいない。検札でどこかに行っているのだろう。しばらく待ってみるが、戻ってくる様子はない。仕方がないので、一旦部屋に戻る。早く寝るためには早くシャワーに入る必要があるのだが・・・

 岡山到着前にもう一度、車掌室へ。まだ、車掌室はもぬけの殻。しかし、ちょうど岡山到着の車内放送をするために車掌が戻ってきた。車内放送が終わるのを待って、シャワーカード310円を購入。使う時間は決まっていなくて、空いていればいつでもOK。つまり、早い者勝ち、ということだ。
 着替えなどを準備するために一旦部屋に戻る。そして、10号車にあるシャワー室へ。部屋と車掌室を往復したりシャワー室へ行ったりで車内を歩き回ったが、結構揺れが気になった。全車2階建てで車高が高いためローリングが大きい。その為、通路を歩くとよろけることが多い。

 シャワー室に行くとすでに「使用中」になっている。ミニサロンもあるので、しばらくここで待つ。10分ぐらいすると、先客が出てきたので、早速シャワー室へ。
 入ってすぐは更衣室。中に入って鍵を閉める。シャワーカードを挿入するカードリーダを見ると、湯沸かし中になっている。5分程度待たないと使えないようだ。その間に、衣服を脱ぐ。揺れる車内で服を脱ぐのはちょっと大変。脱いでいる間に、カードリーダはカード受付になった。シャワーカードを挿入すると使用可能に。カードは戻ってくるので記念に持ち帰られる。
 シャワー室内は半畳ほどの広さがあり、意外に広い。お湯は6分間出る。緑のスタートボタンを押すとお湯が出てデジタル表示が1秒ずつカウントダウンする。赤のストップボタンを押せばお湯が止まりカウントダウンも止まる。揺れるシャワーというのは初体験だが、なんかおもしろい。お湯の量は6分間でも十分。スタートとストップをこまめにすれば足りなくなることはないだろう。カウンタが1:00になると「ピーッ、ピーッ」という警告音が鳴る。カウンタが0:00になった所でお湯が停止。
 更衣室で服を着る間に、シャワー室の洗浄をする。次の人が快適に使えるように洗浄機能があるのだ。シャワー室のドアを閉めて、洗浄ボタンを押す。すると、シャワー室から「シャー」という水が出る音が。そして、水音が止まると「ブオーッ」という大きな音と共にドアの隙間から更衣室まで勢いよく空気が吹き出してきた。ちょっとびっくり。

操作パネル  B個室シングルの室内にある操作パネル。ホテルの部屋にあるのと同じようなアラーム時計と照明スイッチ、ラジオ(NHK-FM)のボリュームとスピーカなどがある。
 アラーム時計とラジオも個室ならではのサービスだ。寝るまでのしばらくの間はラジオを聞いた。寝るときには起きる時間にアラームをセット。


 横になると揺れをあまり感じない。車体がローリングしていても1階ではあまり感じられない。走行音もあまり聞こえないので静かだ。そのおかげでぐっすり眠れた。やはり、開放式寝台とは天と地の差がある。B個室シングルは開放式B寝台よりちょっと高い(B個室ソロなら同額。)が絶対個室がいいね。

高松琴平電鉄 その2
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