博物館めぐり 2.リニア・鉄道館(その1)戻る

2-1.入館
訪問日2019年9月14日(土)
入場券類入館券

リニア・鉄道館
 あおなみ線の金城ふ頭駅から歩いてすぐの所にある、リニア・鉄道館。建物にはオレンジ色のJRマークが付いていてJR東海の直営施設であるのがわかる。ちなみに、さいたま市の鉄道博物館はJR東日本の関連団体である東日本鉄道文化財団、京都市の京都鉄道博物館はJR西日本の関連団体である交通文化振興財団の運営であるため、それらの施設にJRマークは付いていない。

リニア・鉄道館入口
 開館の10時前に到着するように行ったので、入場待ちの列が出来ているかと思ったら入口は閑散としていた。(すでに、入館が始まっていた。)入館券の発行時刻を見るとわかるが、どうやら10時前に開館していたようだ。

 せっかく来たので、新幹線シミュレータはやりたい。事前に、抽選制だと知っていったので、エントランスホールにあるはずの抽選箱を探した。しかし、館内案内に書いてある場所に行っても無い。エントランスに戻って係員に聞いたところ、先着予約に変更されているという。予約カウンターに向かうとすでに列が出来ていたが、無事に予約できた。先着順なので遅い時間に行ったら新幹線シミュレータはできなかっただろう。逆に抽選制だと開館時間に合わせて行っても必ず出来る保証はないので、今回の変更はありがたかった。(イベントなどによって抽選制から先着予約に変更される場合があるそうだ。)

 なお、館内については全部紹介すると大変なので、特に気になった部分だけを紹介する。

2-2.シンボル展示

シンボル展示
 リニア・鉄道館は高速鉄道をメインテーマにしている。エントランスから進むとシンボル展示として3つの高速車両がある。

C62形蒸気機関車
 1両目はC62形蒸気機関車。1954年に出した狭軌鉄道の蒸気機関車最速(129km/h)記録を持っている。

955形電車
 2両目は955形電車。新幹線の高速試験車両で「300X」の愛称を持つ。1996年当時の電車最速(443km/h)記録を持っている。実物を見たのは初めて。
 300系電車と700系電車の間に作られた車両なので、先頭デザインもその中間という感じ。

MLX01形リニアモーターカー
 3両目はMLX01形リニアモーターカー。山梨リニア実験線で使用されていたもの。2003年当時の鉄道最速(581km/h)記録を持っている。この車両は2005年に開催された愛知万博(愛・地球博)の「JR東海 超電導リニア館」で展示されていたので、見るのは2度目。

MLX01形リニアモーターカーの乗降ドア
 MLX01形リニアモーターカーの乗降ドア。上に開くのが特徴。何でこんな構造にしたんだろう?現在試験中のL0系リニアモーターカーは普通のプラグドアらしいが・・・

2-3.車両展示

車両展示エリア
 車両展示エリアには歴代の東海道新幹線車両や、主に現在のJR東海エリアで活躍した国鉄形車両が展示されている。高速鉄道をメインテーマにしているだけあって、新幹線車両の展示が多い。

0系電車
 初代東海道新幹線車両の0系電車。筆者の乗車経験は高校の修学旅行で東京~京都を1往復だけ。

0系電車の食堂車
 0系電車の食堂車。修学旅行での乗車では当然利用する機会がなかった。今では食堂車というと観光列車などの特別な車両しかないが、昔は当たり前のように食堂車があった。1度ぐらいは利用してみたかった。

111系・113系電車
 東海道本線の普通列車で活躍した111系・113系電車。正面の行き先方向幕が「東京」になっている。現在、東海道本線の普通列車で東京駅まで乗り入れるJR東海の車両はない。しかし、JR東日本がE231系電車で113系電車を置き換え始めるまで、JR東日本の基本編成(11両)とJR東海の付属編成(4両)を連結した113系電車の15両編成が東京駅まで乗り入れていた。

63系電車
 行き先標示板が「三鷹」(JR東日本エリアの中央線)になっている63系電車。JR東海と関係ないように思えるが、国鉄時代に事業用車のクモヤ90形電車へ改造されて浜松工場で使用されていたものを、リニア・鉄道館へ収蔵する際に元のモハ63形電車へ復元したもののようだ。

ホジ6005形蒸気動車
 日本で唯一現存する蒸気動車のホジ6005形。蒸気で走る客車だ。蒸気で走ると言えば蒸気機関車(SL)を思い浮かべるが、機関車は客車や貨車を牽引するための動力車で乗客は乗れない。ちなみに電気で走るのは電気機関車(EL)、ディーゼルエンジンで走るのはディーゼル機関車(DL)だ。それに対して、客車に動力を持たせて機関車がいらない車両は、電気なら電車(EC)、ディーゼルなら気動車(DC)となる。そして、その蒸気版が蒸気動車(SC?)だ。1両で運転できるのでローカル線で使われた。
 機関室(ボイラー室)がある前側から見たところ。

ホジ6005形蒸気動車の機関室
 ホジ6005形蒸気動車の機関室。内部にボイラーがある。運転操作は蒸気機関車と同じで、運転操作をする機関士とボイラーに石炭をくべる機関助士の2名で運転する。

ホジ6005形蒸気動車の駆動輪
 ホジ6005形蒸気動車の駆動輪。蒸気シリンダーと車輪をつなぐロッドなど、小さいが蒸気機関車と同じ。

ホジ6005形蒸気動車
 ホジ6005形蒸気動車を後側から見たところ。運転室があり、電車や気動車と同じ感じ。こちら側が先頭で運転する場合は、機関士のみ先頭の運転室に乗り、機関助士は後ろの機関室に乗る。機関士と機関助士は伝声管で連絡し合う。

ホジ6005形蒸気動車の車内
 ホジ6005形蒸気動車の車内。機関室側(前側)を見たところ。車内はオールロングシート。
 蒸気機関車の機関室はボイラーの熱でかなり暑くなるが、蒸気動車は壁を隔ててすぐの客室にも熱気が来るのだろうか?

ホジ6005形蒸気動車の車内
 ホジ6005形蒸気動車の車内。運転室側(後側)を見たところ。吊り手が取り付けられているパイプが運転室と機関室をつなぐ伝声管になっているらしい。

1.前橋駅~金城ふ頭駅 出口