碓氷峠鉄道文化むら
訪問日
2013年5月25日(土)
入場券類
トロッコ列車「シェルパくん」を降りた後は、碓氷峠鉄道文化むら内の見学。何回か来ているが、新たな発見もあった。
前に来たときには無かった、
新幹線用軌道確認車GA-100
。新幹線軌道の保守を行った後に、問題が無いことを確認するための車両だ。
新幹線用軌道確認車GA-100の車内。運転台があるだけの狭い車内。手動運転だけでなく、
自動運転も可能
なようだ。
新幹線用軌道確認車GA-100の運転台。普通の鉄道車両とはちょっと違った雰囲気。正面左側のモニターは産業用機械や自動制御機器で馴染みのあるKEYENCE(キーエンス)のロゴが付いていた。どちらかというと
車両の運転台ではなく機械の操作盤というイメージ
。
ヨ3500形車掌車。車内に入れるようになっていた。
ヨ3500形車掌車の車内。なぜか
ロングシート
。中央にだるまストーブが置かれている。車掌車とは貨物列車に車掌が乗務していた頃、列車後部に連結されていた車両だ。だから、車内は車掌が仕事するための机と椅子があったはず。このロングシートは現役時代のものでは無く、
イベント用に改造されたものか?
碓氷峠鉄道文化むらの主とも言えるEF63形電気機関車。
横川〜軽井沢専用の補助機関車
だ。
EF63形電気機関車の軽井沢側連結器。横川側は普通だが、軽井沢側はさまざまな列車と連結するための装備が付いている。自動連結器(機関車、客車、貨車、気動車)と密着自動連結器(電車)の両方に切換が出来る
双頭連結器
が特徴だ。この写真では密着自動連結器状態になっている。
連結器左側には
たくさんのジャンパー線
がある。オレンジ色のフタが付いたコネクターは2つあるが、それぞれ、165、169と書かれている。165は協調運転非対応車(165系電車、181系電車、185系電車)用、169は協調運転対応車(169系電車、189系電車、489系電車)用だ。緑色は115系電車用。赤色は2つともキハ82と書かれているので、80系気動車用で2本使用。緑の隣にある白はキハ57形気動車用だ。
EF63形電気機関車の運転席。
EF63形電気機関車の側面。
通風口が外されて内部が見える
ようになっている。
普段見ることが出来ない、機関車の機械室が見えるのは興味深い。
電車の床下機器とは大きさの規模が違う。
シンボル広場に設置された手こぎトロッコ。100円で1往復できる。
意外と重い。
新幹線保線用トンネル巡回車。これも前は無かった展示物だ。線路と線路の間にある保線用通路をゴムタイヤで走行する。側面にガイド輪が付いているので、新交通システム(AGT)と同様な構造だ。
2人乗りのかなり小さな車両。
2年前
、
横川駅の旧4番線に置かれていた謎の車両
が展示されている!大宮の鉄道博物館にあるミニ運転列車みたいな小さな車両で、「キヤ115」という形式が書かれている。
115系電車をイメージした湘南色の事業用気動車?
ミニ運転列車とは違って電車(電動)では無く、
気動車(エンジン駆動)
のようだ。
キヤ115の車内を見ると、座席が2つあり、左側には運転台がある。右座席前方に「JR東日本 高崎支社 総合訓練センター」と書かれているので、
訓練用の車両
と思われる。運転台コンソールに「HONDA」のロゴが付いているので
駆動系はホンダ製
のようだ。
キヤ115車内の後方窓下には
「東横車輌」という表記
が。鉄道車両メーカーの「東急車輌」(現・総合車輌製作所)ではない。どうやら
「東横車輌電設」(現・東急テクノシステム)
のことらしい。鉄道関連の工事や車両改造などを主にする会社だが、鉄道の教材や訓練設備の製造も行っている。
12系お座敷客車「くつろぎ」は前から展示されているが、内部に入るのは初めて。側面の乗降扉では無く、
貫通路から出入りする
ようになっている。
12系お座敷客車「くつろぎ」の車内。お座敷をそのまま利用し、休憩スペースとして解放している。最近のお座敷車は、掘りごたつ式でテーブルが均等に固定されている、窓に障子が無いなど、あくまでも鉄道車両のお座敷という感じだ。しかし、この「くつろぎ」は
畳に置かれたテーブル
、
障子で完全に隠れる窓
など、この写真だけだと
鉄道車両には見えない
。
「くつろぎ」の車内。小さなステージがあり、
カラオケ用モニターのスタンドだけが残っている
。
「くつろぎ」の隣に
訓練車キヤ211
を発見。先ほどの訓練車キヤ115と同型だが、色がステンレス車体(銀色)の211系電車をイメージしたものになっているので形式が「キヤ211」なのだろう。しかし、
窓の上が緑ライン
なので211系電車じゃなくてE231系電車のような気がする。ただ、高崎支社にはE231系電車の配置が無く、この訓練車が作られた当時はE233系電車もまだ配置されていなかったので、「キヤ211」にしたのかもしれない。でも、それだったら色も211系電車に合わせればいいのに・・・
ED42形館という新しい建物が出来ていた。
ED42形館の中はもちろん、アプト式機関車ED42形電気機関車が展示されている。
準鉄道記念物
なので、特別に専用の展示館が出来たのだろう。
ED42形の車体下にある、
アプト式ラックレールと噛み合う歯車
もよく見える。
ED42形館の2階にはテーブルと椅子が並び、奥のテレビでビデオが流れていたが・・・
誰もいない
。というか、1階も含めてED42形館に人がいない。準鉄道記念物だけど、地味な存在で人気が無いのか・・・?
ざっと見てきたが、展示方法の変更や展示物の追加などが目に付いた。1999年に碓氷峠鉄道文化むらがオープンして14年になるが、
マンネリ化しないよう、常に変化していく
のは良いことだ。
トロッコ列車「シェルパくん」
横川駅
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