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Dreamcast ドリームキャスト・コントローラ

本体概要
メーカーセガ・エンタープライゼス
型番HKT-3000
発売日1998年11月27日
価格29,800円(1999年6月24日から19,900円)
付属品・ドリームキャスト・コントローラ
・電源ケーブル
・モジュラーケーブル
・ステレオAVケーブル
・Dream Passport(後にDream Passport 2)
AV出力・AV端子(付属のステレオAVケーブル使用で、コンポジットビデオとステレオ音声)
対応ソフト・Dreamcast用GD-ROM
・MIL CD
・CD-DA
ネットワークサービス・セガプロバイダ→isao.net(インターネット接続)
・ドリームライブラリ(MEGA DRIVE、PC Engineソフトのエミュレーション動作)

解説
 SATURNの後継機として発売されたセガ最後の家庭用ゲーム機。高性能なグラフィックやサウンド機能を持ったゲーム機であると同時に、モデムを標準搭載した低価格な通信端末でもある。インターネットブラウザソフトが標準添付されているので買ってきてすぐにインターネットを楽しむことができる。ゲームではなくインターネット目的で買う人も多かった。なお、SATURNのようなマルチメディアプレイヤーとしての機能はない。
 SATURNでの反省を元に、高性能だがシンプルなハードウェア設計になっている。それによって低価格と容易なソフトウェア開発を実現している。200MHzのCPUや100MHzのシステムクロックなど同時期の最新パソコンにも引けを取らない性能を持つ。
 2D、3Dグラフィックス共に美しい表示。SD映像のゲーム機では最も美しいと思われる。
 データセーブ用の内蔵バックアップメモリは無く、PlayStationのようなメモリーカード方式になった。
 ドリームライブラリでは、公式エミュレーターを使用した過去のゲーム機用ソフトを配信するサービスが初めて行われた。

特徴&注目点
●特徴的な形状で多機能なコントローラ
ドリームキャスト・コントローラの裏側
 SATURNのセガマルチコントローラをベースにしたと思われるドリームキャスト・コントローラの裏側は、かなり立体的な作りになっている。
 大きなコントローラだが両脇にはグリップがあって持ちやすい。
 グリップにはアナログ入力のLRトリガー(ボタンではなくレバー)がある。
 ケーブルが下(プレイヤー側)から出ているのが特徴。
ドリームキャスト・コントローラの上側
 ドリームキャスト・コントローラを上側から見たところ。2つの拡張ソケットがある。
 ビジュアルメモリやぷるぷるぱっく等の周辺機器を取り付けることができる。
 ビジュアルメモリを2つセットすれば、セーブデータのコピーを行うこともできる。
 また、ビジュアルメモリとぷるぷるぱっくを同時に取り付けることもできるので、振動機能を付けたらセーブができないといった不便はない。
ビジュアルメモリを装着したドリームキャスト・コントローラ
 ドリームキャスト・コントローラに別売りのビジュアルメモリを装着した状態。
 ビジュアルメモリの液晶画面が、サブディスプレイとして機能する。
 対戦ゲームなどでプレイヤー個別の情報を表示させるといった利用が考えられた。

●インテリジェントなコントロールポート
 コントロールポートが4つあり、多人数プレイに対応している。また、コントローラとキーボードなどを同時に接続しておくこともできる。
 コントロールポートはプラグアンドプレイになっていて、特殊なコントローラも自動的に認識する。そのため、ゲームソフト毎の設定画面でコントローラの種類を設定する必要がない。しかし、ソフトが対応していないコントローラは、認識しないため使用できない。
 コントローラ管理が厳密であった関係か、非純正コントローラはあまり発売されなかった。

●容量1GBytesの高密度ディスクGD-ROM
GD-ROM
 Dreamcast用のソフトはGD-ROMで供給された。
 GDとはGigabyte Discの略で、最大容量が約1GBytesであることから名付けられた。
 GD-ROMは記録密度を高めたCD-ROMであり、ドライブのパーツやメディアの製造工程がCD-ROMとほぼ同じ。
 まだ高価だったDVD-ROMの代わりに採用された。

 GD-ROMの信号面を見ると内周と外周の領域に分かれている。(記録密度が異なるため光の反射で分かる。)
 内周はCD-ROM互換エリアで、パソコンのCD-ROMドライブで参照できる。
 また、音声トラックは通常のCDプレイヤーで再生することもできる。
 外周は高密度で記録されたDreamcast専用エリア。
 高密度エリアに記録された音声トラック(GD-DA?)はDreamcastの音楽再生画面(CDプレイヤーモード)でしか再生できない。
 CD-ROMやDVD-ROMといった汎用的な規格ではなく、独自の規格にすることによって違法コピーの防止にもなる。
GD-ROMの領域区切り
 GD-ROMのCD-ROM互換エリア(内周)と高密度エリア(外周)の区切り部分には、SATURN用CD-ROMの最外周にあるのと同じ「PRODUCED BY or UNDER LICENSE FROM SEGA ENTERPRISES, LTD.」の表記がある。

●家庭用ゲーム機で初めて汎用OSを採用
Windows CEロゴ
 家庭用ゲーム機で初めてMicrosoft WindowsベースのOSを採用した。
 本体前面右側にMicrosoft Windows CEのロゴがある。
 Windows CEは情報家電向けのOSだが、APIレベルでパソコン向けWindowsと互換があるので、ソフトウェアの開発(特にパソコンからの移植)が容易になるメリットがある。
 しかし、DreamcastのソフトでWindows CEを採用したのは一部で、ほとんどがセガオリジナルのシステムを使ったものだった。
 Windows CEを使用しているかどうかはソフトのパッケージや起動画面で判別できる。

●もう一つのDreamcastソフト「MIL CD」
MIL CDロゴ
 Dreamcastには、GD-ROMで供給されるソフトの他にMIL CDがあった。
 MIL CDとは「見るCD」という意味があり、Dreamcastで再生するとプロモーションビデオなどを見ることができる音楽CDの一種である。
 実体はデータセッションにDreamcast用のプログラムを入れたCD-EXTRAなので、オーディオセッションは通常のCDプレイヤーで再生することもできる。(CDプレイヤーではCD-DAとして扱われる。)
 音楽CD扱いのソフトであるため、ゲームショップなどでは販売されずCDショップで販売された。
 しかし、主力レコード会社がMIL CDを扱わなかったため、ほとんど普及することなく消えていった。

●プレイ履歴機能
 プレイ履歴を記録するメモリーが本体内にある。何のソフトをどのくらいプレイしたかが記録され、セガがリサーチに利用した。なお、ユーザーがプレイ履歴を参照することはできない。
 一部のソフトではプレイ履歴でゲーム展開に変化があるものもあった。
 個人情報は含まれないものの、ネットワーク接続すると自動的にセガへプレイ履歴が送信されることから、批判的に捉える意見もあった。

●Dreamcast本体のパッケージ
Dreamcast本体のパッケージ
 当時、CMキャラクターに起用されていたセガの湯川専務が大きく印刷された初期のDreamcast本体パッケージ。
 自社の役員を製品のパッケージに起用するのは異例だ。

購入した周辺機器
ビジュアルメモリ ビジュアルメモリ連結
名称ビジュアルメモリ
メーカーセガ・エンタープライゼス
型番HKT-7000
発売日1998年11月27日
価格2,500円
説明  データセーブ用のメモリカードとして使用するほか、携帯ゲーム機としても利用できる。
 ビジュアルメモリで動作するソフトはDreamcastの対応ソフトからダウンロードする。
 データセーブはフラッシュメモリへ行われるので電池を必要としない。
 しかし、携帯ゲーム機として利用するときは電池が必要で、電池の持ちが悪いのが欠点。

 2つのビジュアルメモリを連結させると、セーブデータのコピーを行うことができる。
 また、対戦対応のビジュアルメモリゲームの場合は、対戦を行うことができる。

ドリームキャスト・キーボード
名称ドリームキャスト・キーボード
メーカーセガ・エンタープライゼス
型番HKT-7600
発売日1998年11月27日
価格4,500円
説明  コントロールポートに接続するキーボード。
 テンキーはないが、オーソドックスな形状のキーボードだ。

レーシングコントローラ
名称レーシングコントローラ
メーカーセガ・エンタープライゼス
型番HKT-7400
発売日1999年1月28日
価格5,800円
説明  レースゲームなどで使用するステアリング形コントローラ。
 右側に拡張ソケットが1つある。

ポップンコントローラ
名称ポップンコントローラ
メーカーコナミ
型番RU015
発売日1999年2月25日
価格5,489円
説明  ポップンミュージックシリーズ専用コントローラ。

ぷるぷるぱっく
名称ぷるぷるぱっく
メーカーセガ・エンタープライゼス
型番HKT-8600
発売日1999年3月4日
価格1,800円
説明  振動機能のないドリームキャスト・コントローラに振動機能を付ける拡張機器。
 インテリジェントなコントローラーにより、ソフトウェアからの指令で多彩な振動を実現する
 先発のPlayStation(デュアルショック)などは強弱があるものの携帯電話のバイブレーションのように、ほぼ一定パターンでの振動しかできない。
 しかし、ぷるぷるぱっくはカタカタという小刻みな振動からガッタンガッタンと腕を揺さぶられるような振動まで可能だ。(強弱だけでなく振動周期も可変、さらに振動回数の指定までプログラムで可能。)

マイクデバイス
名称マイクデバイス
メーカーセガ・エンタープライゼス
型番HKT-7200
発売日1999年11月25日
価格2,500円
説明  音声入力対応のソフトで使用する拡張機器。
 ドリームキャスト・コントローラの拡張ソケットに装着する。
 マイクデバイスから本体へは音声データで送られるため、ソフトウェア処理により録音だけでなく、音声認識(テキスト化)も可能。

電車でGO!コントローラ
名称電車でGO!コントローラ
メーカータイトー
型番TCPP-20004
発売日2000年1月20日
価格6,380円
説明  「電車でGO!2高速編 3000番台」専用のコントローラ。
 他機種用で発売されているものと形状は同じ。

購入情報
購入日1998年12月6日
購入場所ビックカメラ 高崎東口店
購入価格29,800円
同時購入周辺機器ビジュアルメモリ、S端子ケーブル
コメント
 ビジュアルメモリや通信機能など、今までのゲーム機にはない新しい展開に期待があり、発売日が待ち遠しくなるゲーム機は久しぶりだった。品薄ですぐには入手できなかったが、発売後10日程度で手に入った。
 単にグラフィックが美しいだけでなく、フレームレートが向上してなめらかな描写ができるようになったため、リアリティの向上に驚いた。落下するようなシーンでは浮遊感があった。

本体同時購入ソフト1
ペンペントライアイスロン
タイトルペンペントライアイスロン
ジャンルレース
メーカーゼネラル・エンタテイメント
発売日1998年11月27日
価格5,800円
コメント
 ペンギンのような動物たちが、氷を滑ったり水中を泳いだりするレースゲーム。
 キャラクターデザインに癖があり、あまり好みの絵ではないが、楽しめるゲームだ。落下の浮遊感や水中の透明度表現など、Dreamcastのグラフィック性能を見せつけるソフト。軽快なBGMが気に入った。

本体同時購入ソフト2
July
タイトルJuly
ジャンルアドベンチャー
メーカーフォーティファイブ
発売日1998年11月27日
価格5,800円
コメント
 ミステリアスな世界観のアドベンチャーゲーム。
 物語もそこそこ良かったしグラフィックもきれいだった。しかし、Dreamcastならではのソフトという感じはない。(従来機種でもできる感じ。)

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