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2台目16bit 286パソコンを買う
 X1turboIIの次に買うパソコンを何にするか悩んだ。候補に挙がったのはSHARP X68000シリーズとNEC PC-9801シリーズ。
 X68000シリーズはX1シリーズの後継という感じで、互換性はないが思想は受け継いでいた。さらに、アーケードゲームが忠実に移植できるほどのグラフィック性能。性能的には魅力があった。
 PC-9801シリーズはビジネスパソコンという感じでゲームやホビーとは無縁なイメージが強かった。PC-8801シリーズが徐々に衰え始め、PC-9801シリーズでもゲームとかが多く発売されるようになってきてはいたが。性能的にはオーソドックスで特別変わった機能もないし、面白味に欠けるパソコンだった。

 ここで、選択する上で重要視したのは、ユーザ数と将来性である。高校時代はX1ユーザが周りにいて情報交換もできたが、専門学校に行ったらほとんどPC-8801ユーザでX1ユーザがいない!情報交換をする上では、身近なところに同じ機種を持っている人がいる方がよい。PC-8801ユーザのほとんどがPC-9801へ移行することを考えたら、PC-9801の方が有利だ。
 さらに、ずっとX1シリーズを使ってきて思ったのだが、初代マシンから自分の持っているX1turboII、そして最終機種まで、CPUがずっと同じ。付加機能が付いたりなどの充実はあっても基本性能の高性能化は全く行われていなかった。初代マシンが出たときにはPC-8801より性能の良かったX1が最終マシンでは、PC-8801よりかなり劣る状況だった。X68000も同様で新機種が出ても性能アップする気配がなかった。

 いろいろ考えた結果、2台目パソコンはNEC PC-9801RX21を買うことにした。(結果的にPC-9801を選んだのは間違っていなかった。)PC-9801-26Kサウンドボードとシャープの14インチディスプレイも一緒に買った。

速いけどうるさいドットプリンタ
 PC-9801RX21を買ったが、プリンタはX1シリーズ用をそのまま使っていた。ハード的にはセントロニクスインターフェイスのプリンタなので接続することは可能だった。でも、BASICプログラムリストのプリントアウトぐらいにしか使えなかった。「一太郎」などのワープロソフトやグラフィックの印刷はPC-PR系に対応したコードを使用するのでまともに印刷できなかったのだ。

 専門学校にあったNECのPC-PR101Gというプリンタが速くていいなと思っていた。ドットインパクトプリンタなのでちょっとうるさいし、モノクロ専用だったが。101Gを買おうと思ったら後継機種のPC-PR101GSというのが出ていたのでそっちを買った。モノクロ専用だが、オプションのカラーキットを付ければカラーにも対応できる。
 これで、ワープロ文書の印刷や、グラフィック印刷が可能になったが・・・やはりうるさい。(あと揺れる。)騒がしい学校の教室で使っているときはそんなに気にならなかったが、静かな自宅だと凄く気になるな。会社の寮に住んでいたので隣の人の迷惑になるんじゃないかと思い、夜はあまり使えなかった。どうしても使うときはプリンタの上に座布団をかぶせて防音したり。(笑)
 カラーキットを買ってカラー印刷するぞ、とずっと思っていたが結局買わなかったな。(別に買うお金がなかったわけではない。)

超大容量100MBytesハードディスク
 会社にあったパソコンにはハードディスクというものが付いていた。フロッピーディスクよりアクセスが速いし、たくさんプログラムやデータが入るので便利だった。
 自分のパソコンにもハードディスクを付けることにした。容量はその当時一般的だった40MBytes以上。ここで、ハードディスクには2種類があることを知った。SASISCSIだ。PC-9801に内蔵されていたものはSASI。SCSIはこれから普及すると思われていた新しい規格でSASIよりアクセス速度が速く、接続可能台数が多かった。

 内蔵できるハードディスクがほしかったが、PC-9801RX21はSASIしか内蔵できない。将来性を考えるとやはりSCSIがほしい。内蔵するのはあきらめ、外付けでいいからSCSIを買うことにした。
 SCSIは世界的な統一規格であったが、この頃はメーカ独自の部分がかなりあり、どのメーカのものでも良いというわけではなかった。PC-9801シリーズで使うのであれば、NEC純正SCSIボードとのハードウェア互換のものでないとソフトで使用できない可能性があった。また、同じメーカのインターフェイスとドライブを使用しないと使えないのが普通だった。

 店に買いに行くと・・・100MBytesで12万円という安すぎるハードディスクがあった!100MBytesなら18万円ぐらいが当たり前なのに。テクノジャパンという知らないメーカのものだったが、100MBytesという超大容量のハードディスクがたったの12万円で買えるのならお買い得だなと思い、買ってしまった。(もちろん、NEC純正互換だ。)
 友達には「なに、100MBytesなんか買ってる〜」と言われた。たしかに、100MBytesも必要なかったけどね。しかし、その後、急激にハードディスクの大容量化が進み、100MBytesなんか当たり前になるのであった。

 SCSIインターフェイスを付けるとサウンドボードのサウンドBIOS ROMとアドレスがぶつかるという問題があり、PC-9801-26Kサウンドボードが使えなくなってしまった。この頃はそういった問題に対応したサウンドボードがサードパーティから発売されていたので、買い換えることにする。
 SNEのリトルオーケストラに交換した。純正の26Kサウンドボード互換なので全く同じように使え、サウンドBIOS ROMを切り離すことが出来る。(N88-BASICでは使用できなくなる。)さらに、疑似ステレオ対応になっている。しかし、この疑似ステレオは気に入らない。片方がSSG音源、もう片方がFM音源。元々モノラルのものを無理矢理ステレオにした構成。

 この時点でのX1turboIIスペック
 この時点でのPC-9801RX21スペック



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